今年マルシャからF1デビューを果たす予定のルイス・ラジア。しかし、スポンサーからの持参金が期限までに振り込まれず、開幕戦を前にしてシートを失う可能性が浮上してきた。
ラジアは先週にバルセロナで行われたテストでも、1日も走らなかった。マルシャ側はチームメートのマックス・チルトンを毎日走らせることによる「一貫性」を重視したと説明するが、これを信じる関係者はほとんどいない。実際は、ラジアのスポンサーが期限までに約束された資金を支払わなかったとみられている。
ラジア本人も関係者の間で見解の相違があったとして、スポンサー資金のトラブルが原因であることをほぼ認めていた。
ラジアは、「数日以内」にマネジメントが問題を解決するだろうとも話していたが、今季F1開幕前に最後となるバルセロナでのテスト前日となった27日(水)の段階でも、マルシャはテストでの走行予定を発表しなかった。28日(木)は、すでにチルトンがマシンに乗り込んでテストを開始している。
『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙の記者リビオ・オリッキオは、ラジアの留守電にメッセージを残したものの、ラジア本人から折り返しの連絡はなかったと明かし、「いい兆候ではない」としている。
オリッキオも、先週にラジアがテストへ参加できなかったのは支払いの遅れが原因であるとしており、「今回はそうならなければいいが、今回も同じ状況のようだ。F1でのラジアの将来へ、さらに大きな疑問符がついた」とも加えた。
ラジアがシートを失った場合、インド人ドライバーのナレイン・カーティケヤンや、フェラーリの育成ドライバーであるジュール・ビアンキが後任候補になると報じられている。