コアンダ効果を利用した排気システムが規約違反の指摘を受け、ウィリアムズが使用を取りやめたのは先週のことだが、今度はケーターハムが批判の的になっている。
コアンダ効果とは、空気などの流体が物体に沿って流れる現象。ウィリアムズはこれを応用したシステムを開発したが、F1の統括団体FIA(世界自動車連盟)の技術責任者チャーリー・ホワイティングからチームの設計担当マイク・コフランに、規約違反の指摘があったため、このシステムの使用をやめたと報じられた。
しかし、ウィリアムズのパーツは規約の穴を突こうとした工夫の結果であり、コフランは先日、類似したパーツを採用しているケーターハムの手法も「明らかに許容されない」ものだと話している。
これに対し、ケーターハムの広報は「通常プログラムの一環として、シーズン前テストではさまざまなアイデアの評価を行っている」と、問題のパーツがレースに持ち込まれるとは限らない旨を発表した。
しかし、2013年シーズンにケーターハムからF1デビューするギド・ヴァン・デル・ガルデは、チームがこのパーツの使用をあきらめたわけではないと母国オランダの『Formule1(フォーミュレ1)』に明かしている。
「あのパーツは規約に違反していないって聞いているよ。だから僕はなんの心配もしていない」
「(シーズン開幕前合同テストが行われる)バルセロナでも、あのパーツを使うと思うよ」
2013年シーズン開幕前の最後のテストとなるバルセロナテストは、28日(木)から4日間の日程で開催される。