マルシャからF1デビューが決まったルイス・ラジアだが、バルセロナで行われた2回目のF1シーズン前テストに出走しなかった。
当初は4日間のテストのうち、最初の2日間をマックス・チルトンが、後半の2日間をラジアが担当する予定だった。しかしマルシャは、プログラムが変更されてラジアは出走しないことになったと発表し、「マックスが走り続けたほうが一貫性を保つ上で理にかなっている」からとその理由を説明している。
「この3日間、マックスは素晴らしい仕事をしてきた」と、チーム代表のジョン・ブースは21日(木)に語っていた。「こうすることで生まれた一貫性が、確実に役立っている」
これを受けて、ラジアの母国ブラジルのメディアの間に不安が広がっている。ラジアの契約が確定していないのか、あるいは、単にチームメートのマックス・チルトンの方が「ナンバー1」として優遇されているのかと、さまざまな憶測を呼んでいる。
「マルシャに対する(ラジアの)スポンサー料の支払いが、お役所的な問題から遅れていると見られている」とブラジルの『Agencia Estado(エスタード通信)』が伝えた。
ラジアは、『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』の記者リビオ・オリッキオにこう話している。「このような状況を受け入れるしかない時もある」
「でも、チルトンと同じ日数(テストを)やるかどうかは気にしていないよ。これまでやってきたほかのシリーズでも、クルマに慣れるのにそれほど時間は必要なかった」
ベテラン記者のオリッキオは、チルトンのほうが目立っている理由について別の説を伝えている。
「マックス・チルトンの父親は、息子が契約している3シーズンの間、毎年マルシャの一部を買収しそうな勢いだとパドックにいる友人が話してくれた」
「チルトン側のマルシャへの投資額が、ラジアよりはるかに高額なのは分かっている」