レッドブルが「ズルをした」とパドック裏で騒がれているが、嫉妬(しっと)がこれを加速させていると、同チームのアドバイザー、ヘルムート・マルコはあきれ顔だ。
今シーズン、技術的な論争が起きるたび、必ず中心にいるのがレッドブルである。フロア部分の開口部、ホイール・ハブ、エンジンの設定、車高調整装置など、持ち上がる問題は枚挙にいとまがない。
8月の夏休みに入ったばかりのF1だが、一連の議論を「くだらない」と一刀両断にしたチーム代表クリスチャン・ホーナーの本音が、ここぞとばかりにドイツで取り上げられている。
チームオーナー、ディートリッヒ・マテシッツの右腕として知られるマルコはドイツのテレビ局『RTL』とのインタビューで、レッドブルはルールの解釈が必要以上に「攻撃的」という見方を、次のように否定する。
「われわれの方がほかより独創的なだけだ」
「規則を守るのは当たり前だが、われわれは、それをいかに味方につけるかに腐心している」
マルコに言わせると、他チームは規則の解釈が単にレッドブルよりヘタなだけなのだとか。
「われわれが何かを行うたびに、他チームはそれをコピーするか、使用禁止に追い込もうとするだけだ」
「パドックにはわれわれに対する嫉妬(しっと)や妬(ねた)みが渦まいている。なぜか? それはわれわれが新興チームながら過去2年、勝ち続けているからだ」
「そういった腹立たしさが高じ、何とかしてわれわれをじゃましようとあれやこれや仕組むのさ」