F1の最高権威バーニー・エクレストンが関わったとされる贈賄問題の判決が27日(水)に下り、元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーが有罪となった。これにより、エクレストンへのプレッシャーはますます高まることになる。
これまで、エクレストンはグリブコウスキーの問題は自身、およびF1には影響しないと語っていた。しかし、グリブコウスキーはエクレストンから賄賂を受け取ったとして有罪になったのである。
81歳の今も精力的に働いているエクレストンは、刑法上の処罰を免れる刑事免責の形で本法廷に証拠を提出していた。それでも、ミュンヘンの法廷はエクレストンを別途起訴、刑罰を科す方向に進んでいるように感じられる。
グリブコウスキー裁判に判決を下したクリストフ・ロドラー判事は、エクレストンを「共犯者」であると表現した。判事は、グリブコウスキーに渡した4,400万ドル(約35億円)についてのエクレストンの説明を「不明瞭な話」だとし、エクレストンは「恐喝の被害者ではなく、贈賄の共犯者」であると断じた。
『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』紙によると、エクレストンは自分の「生涯の仕事」が危機に立たされる恐れがあるため、この金銭授受に「本質的利害」があったと判事は話しているという。
この事件に関して、エクレストンは今はまだ罪に問われていない。