NEXT...F1開催スケジュール

レッドブル、「オフスロットル・ブローイング」でポール獲得?

2012年06月26日(火)18:42 pm

レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、大接戦となったヨーロッパGP(24日決勝)の予選で後続を引き離してポールポジションを獲得したが、レッドブルが「オフスロットル・ブローイング」を効果的に使っているとの意見が出てきた。

ヨーロッパGPでは、天才的デザイナーと言われるエイドリアン・ニューイ設計による新しいフロアが登場したが、一種の「ダブルディフューザー」効果を生み出していると見る関係者もいる。

ダブルディフューザーとは、クルマを地面へ押しつける力を発生させる効果を持つディフューザーの中央部にもう一段空気を流すエリアを設け、二重構造としたもの。通常のディフューザーよりもさらに強いダウンフォースを発生させることができるが、2011年から禁止となっている。

また、ベテランカメラマンのダレン・ヒースは、フリー走行でいつものようにコース脇にいたときに、アクセルを踏んでいない時にも排気を流す「オフスロットル・ブローイングのような音」がベッテルのマシンから聞こえたと述べている。ヒースは、「フェラーリからも聞こえた」とツイートした。

オフスロットル・ブローイングもディフューザーに関連した技術。排気をディフューザーへ流すことにより、ディフューザーの効率を高めるブロウンディフューザー用に開発されたもので、アクセルを踏んでいない時にも排気を流し、ブレーキングや低速コーナーでの安定性を高めるものだった。ブロウンディフューザーは今年から禁止になったが、オフスロットル・ブローイング自体は禁止になっていなかった。

ヒースがマクラーレンのスポーティングディレクターであるサム・マイケルから聞いた話としてツイッターへ投稿した内容によると、開幕前のテスト後に統括団体FIA(国際自動車連盟)は、オフスロットルブローイングを許可し、ほとんどのチームが使っているようだ。

そんな中、予選では上位の7人がほぼ0.1秒差で並んだが、ポールポジションを獲得したベッテルは、0.4秒近い差で2位のルイス・ハミルトン(マクラーレン)を引き離してパドックの度肝を抜いた。

後続のライバルが100分の1秒、時には1000分の1秒を争っているのに対して、ベッテルだけがコンマ数秒もの差を築けたのには、「秘密」があったのだろうか。

「秘密は何?」予選後の記者会見でハミルトンは、記者からの質問に同調してにこやかにベッテルへ聞きただした。

「教えられないよ」とベッテルもにこやかに返している。

予選終了直後にはドイツの『Bild(ビルト)』紙が、「レッドブルに対する異議申し立ての恐れ」にまで高まる可能性もあると伝えたが、決勝でベッテルがリタイアしたことも影響したのか、異議申し立てが提出されることはなかった。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック