F1を統括するFIA(国際自動車連盟)がマーク・ウェバー(レッドブル)の勝利を正式なものとすると、レッドブルのマシンについて抗議をするか否かという話は、モナコの雨の中に消えていった。
リアタイヤ前方のフロアの部分に設けられた穴に、ライバルチームのフェラーリ、マクラーレン、メルセデスAMGらが不満を持っていると伝えられていた。
抗議が行われるとのうわさが飛び交う中、ウェバーがモナコGPを勝利し、レッドブルはチームの順位を争うコンストラクターズチャンピオンシップで38ポイントを獲得した。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは「ウチのマシンが速い時に、他のチームが不満を言うのはF1では今始まったことじゃない」と語った。
イギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』でピットレーン担当のテッド・クラビッツは、マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュ、スポーティングディレクターのサム・マイケル、技術責任者のパディ・ロウの3人がレース直後にステュワード(レース審査員)の所から戻ってくるところを目撃している。
しかしウィットマーシュは、3人でレース後の散歩を楽しんでいただけだ、とにやりと笑った。
その後、パドックではフェラーリが抗議をするだろうといううわさでもちきりとなった。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、フェラーリチーム代表のステファノ・ドメニカリは、このうわさを聞いて「何でいつもうちなんだ?」と不満げの様子だったという。
F1界のトップが集まる28日(月)の会議でこの件が取り上げられるため、モナコGP終了直後では妥協に至ったと見られている。
「すぐに解決するだろう」とウィットマーシュは語っている。