F1最高権威者であるバーニー・エクレストンは、先週開催されたバーレーンGPに向けて、バーレーン側主催者がその政治的なスローガンの中に“F1”の文字を用いたことについて不満を感じていたことを明らかにしている。
エクレストンは大きな物議をかもしたバーレーンGPのF1カレンダー復帰を強く進めた人物であり、バーレーンでは“いつまでも”F1グランプリが開催されるだろうと主張している。
しかし、『Mirror(ミラー)』に、サヒールにあるサーキット周辺や、バーレーン国内に掲示されていた横断幕に“UniF1ed”(「統一された」という意味のUnifiedという語にF1の文字を組み合わせたもの)と書かれていたことについて尋ねられたエクレストンは次のように答えている。
「われわれがそうしたのでは決してない。われわれは彼らにそれを取りはずし、使わないように伝えた。私はそれとは違う別のものも見たよ」
しかし、サヒールのサーキット責任者のザイード・アルザヤニは、グランプリが行われていた週末の間、ずっとそのスローガンが施された帽子を被っていた。そして、それはエクレストンの仲間たちと一緒のときでさえ同じだった。
だが、エクレストンはスローガンが反対勢力の怒りをより強めただけではないか、との見方を否定し、次のように続けた。
「彼らがあのスローガンを使い始める前からF1に関するトラブルはあったんだ。みんないろいろな口実を設けるが、政治的なものがからんでくるスポーツは2つしかない。われわれ(F1)とオリンピックだけだ。なぜならどちらも十分な注目度があるからね」
「F1が現地に入る前には大きなゴルフ大会がバーレーンで行われたが、そこには何の問題もなかった」
「われわれは、民衆にあなた方の国をどうすればよいかということを伝えるために来たわけじゃない」
しかし、エクレストンはバーレーンで何人かのイギリスのF1ジャーナリストたちに対し怒りをあらわにしていたという。それはジャーナリストたちが、レースを実施するという決断に対して辛辣な批評を行っていたからだ。
ブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙の記者であるリビオ・オリッキオがそのときの様子を次のように伝えている。
「バーニーがプレスルームで何人かのイギリス人ジャーナリストたちに怒っているのを見た。彼があれほど怒っているのは見たことがないほどだった」