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F1バーレーンGP、開催問題はより深刻に

2012年04月12日(木)17:25 pm

今のところ、F1バーレーンGPは来週末に開催される予定になっているが、同レースを巡る問題は一層深刻になってきた。

F1最高権威者のバーニー・エクレストンは、チーム側がバーレーンGPをボイコットすることも可能だと発言。しかし、レッドブルやフェラーリなど数チームを除いたF1チームによって結成され、F1の商業権などを協議する組織FOTA(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)は声明を発表し、その中で次のように述べている。

「それは可能ではない。チームはグランプリをキャンセルすることはできない」

一方、バーレーン側は、レースをキャンセルに追い込もうという目的で実行されている「デマ戦術」の非難に乗り出した。レース主催者は、ロータスが最近バーレーンを視察して作成したという報告書の一部を引用したリリースを発表。その引用部分は以下のようなものだ。

「われわれは、すべてが掌握されているという確信を強め、バーレーンを後にした」

しかし、ロータスはレース主催者側が「機密」文書の内容を公表したと非難し、次のようなコメントを発表している。

「ロータスF1チームはF1世界選手権に参加する12チームの1つにすぎない。われわれは決してFIA(F1を統括する国際自動車連盟)の業務を代行しようとしているわけではない」

『Surmised Times(サーマイズド・タイムス)』の記者ケビン・イーソンは、ツイッターに「ますます混乱してきている」と書き込んだ。

その一方でエクレストンは10日(火)、バーレーン問題への対応に没頭していたようだ。伝えられるところによれば、エクレストンはバーレーンの王子へ個人的に電話をかけ、ハンガーストライキを行っている囚人に関して懸念を表明したという。

その囚人とは抗議活動家のアブドゥルハディ・アルハワジャのことである。各メディアの報道によると、アルハワジャは投獄された後、不当な逮捕と終身刑の宣告に抗議して獄中でハンガーストライキを行っているものの、すでに死期が近づいているという。強制的に食事をさせられているという話も伝えられる中、国際的な人権団体である『Amnesty International(アムネスティ・インターナショナル)』も今週発表した報告書の中で、アルハワジャの釈放を求めている。

しかし、バーレーン政府は情報管理当局を通じて、「たまたま発生した別件の衝突」によって警官と複数の暴徒が負傷しただけであると主張した。

さらに、そうした議論に食ってかかったのは、過去3度F1チャンピオンに輝いたジャッキー・スチュワートだ。スチュワートは『Guardian(ガーディアン)』へ次のように語っている。

「私なら行くね。すでに商業権を持つ者は(チケットなどの)パッケージを販売している。それも相当の値段でね。それに、すでに実施されると発表されているレースに参加するのは、チームが交わした合意の一部でもある。チームオーナーなら、口約束だろうが法的に取り交わしたものだろうが、合意は守らなくてはならない」

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