2011年と同様に、今シーズンのF1でも排気系システムの処理が技術面での成功へのカギとなりそうだ。
「排気系が重要なカギかどうかは分からない。でも、その部分は開発による伸びしろが最も大きいのは確かだし、僕たちはシーズン前の合同テストでその排気系の開発作業に一番時間を割いているよ」とザウバーのセルジオ・ペレスはスペインの『Marca(マルカ)』紙に語っている。
昨シーズンは、高温の排気を車体後部の空力パーツ、ディフューザーへ流すことにより、ディフューザーの効率を向上させるシステムがF1の流行になった。さらに、エンジンのセッティングに手を加えることで、アクセルを踏んでいない状態でも常に高温の排気が流れるようにするチームも多く見受けられた。
しかし、この「オフスロットル・ブローイング」システムの使用は今シーズンから全面禁止となった。それでも各チームは新ルールに対する最善の解決策を模索している。
「今年のクルマはとても運転し難い」と新しいルールに沿って造られた新車の感想を述べているのは、フェラーリのフェルナンド・アロンソだ。そのフェラーリは先に行われたヘレスとバルセロナでの合同テストに、排気口の位置が他チームとは大きく異なるマシンを持ち込んでいた。
これに関してアロンソに尋ねてみると、アロンソは次のように答えた。
「今言えることは、僕たちはクルマを可能な限りいい状態に仕上げてメルボルン(開幕戦オーストラリアGP/3月)へ向かうために、作業を続けているということだ」
一方で『Marca(マルカ)』紙は、マクラーレンが排気口の位置を3ヶ所試し、それらの中でどこが最適なのか探っていたと報道。また、レッドブルもこの冬は排気系のテストを重ねているとのことだ。