アメリカにおけるオープンホイールレースの最高峰シリーズであるインディカーに、2012年からルーベンス・バリチェロがエントリーする可能性があると報道されている。
2011年までデビュー以来19年連続でF1に出走してきたベテランドライバーのバリチェロだが、昨年まで所属していたウィリアムズが今季、バリチェロと同郷のブルーノ・セナと契約を結んだことによりシートを失い、その後の去就についてはまだ明らかとなっていない。
かつてフェラーリで活躍したこともあり、F1では11勝をあげた実績を持つバリチェロは、ウィリアムズの決断を待ちながら、もしシートを失った場合のことについて次のように話していた。
「最初のうちは何も探さないと思うよ。多分1年くらいは家族との生活を楽しむことになるだろうね。その後は、僕のレースをしたいという情熱が、じっとしていることを許してくれなくなるだろう」
また、インディカーシリーズに参戦するトニー・カナーンを親しい友人としてもつバリチェロは、インディカーシリーズへの参戦の可能性について、たとえF1でのキャリアが終わることになってもインディカーでレースをしようとは思わない、と次のように語っていた。
「アメリカのオーバルコースでレースはしないよ。それは妻との約束なんだ。僕はそれを守るよ」
しかし、このほど『Associated Press(AP通信)』が、カナーンが在籍するKVレーシングのテストにバリチェロが参加すると報じている。ちなみに、このKVレーシングは昨シーズン、佐藤琢磨も在籍していたチームだ。
その記事は、「テストについて詳しい人」の話として、バリチェロが来週早々にフロリダ州のセブリングにあるロードコースで2日間の「試験的」テストに参加することになる、とつづっている。
これと符合するように、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が、バリチェロは現在、家族とともにフロリダで休暇を楽しんでいると伝えている。