伝えられるところによれば、F1オーナーであるアメリカのリバティ・メディアは、巨額の買収案を提示されたものの、これを断ったという。
■サウジアラビアが巨額のF1買収案を提示か
ニューヨークに本部を置く総合情報会社『Bloomberg(ブルームバーグ)』によれば、サウジアラビアの公共投資ファンドが200億ドル(現在のレートで約2兆6000億円)でF1を買収する可能性を探ったものの、リバティ・メディアは「売却に興味を示さなかった」という。
リバティ・メディアは2017年に46億ドル(現在のレートで約6000億円)でF1を買収したが、現在での子会社連動株式は150億ドル(約2兆円)をはるかに超える価値をつけているようだ。
サウジアラビア政府関係者とリバティ・メディアは、現時点ではいずれもこうした報道に関するコメントは出していない。
だが、伝えられるところによれば、サウジアラビアはプレミアリーグのサッカーチームやWWE(アメリカのプロレス団体)など、世界的なスポーツの分野に進出する計画をかなり積極的に進めようとしているようだ。
■2024年はF1開幕戦開催が噂されるサウジアラビア
サウジアラビアでは2021年からジェッダでF1が開催されており、2023年にも第2戦(3月19日決勝)としてカレンダーに組み込まれている。2030年まで、あるいはすでに2021年から15年間(2036年まで)のF1開催契約が結ばれているといった情報もあるサウジアラビアだが、現在首都リヤド近郊のキディアに常設サーキットが建設中であり、数年後にはジェッダ市街地サーキットからキディアに開催地を変える計画も進められているようだ。
また、最近の情報によれば、今年のF1はバーレーンで開幕(3月5日決勝)を迎えるものの、2024年はすでにサウジアラビアが開幕戦を務めることが決まっているという。
サウジアラビアのレース主催責任者であるマーティン・ウィテカーは、こうした報道について質問されると、次のように答えた。
「最終的には、来年のレース開催時期に関する決定はすべてF1とFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)の手に委ねられているんだ」。