イタリアのメディアが、2022年のF1タイトル獲得を目指してマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と戦うためには、フェラーリは今後シャルル・ルクレールを明確なナンバー1ドライバーとしてレースに臨むべきだと主張している。
フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、今季のF1第11戦オーストリアGPが開催された先週末のレッドブルリンクで、ルクレールと第10戦イギリスGPで優勝したカルロス・サインツのポイント差は大きくないため、当面はチームオーダーを出すつもりはないと語っていた。
しかし、イタリアのメディアはそのビノットの判断は間違いだと考えているようだ。
■今後はフェラーリのドライバー序列が明確になるはず
「フェラーリよ、今年のF1タイトルを台無しにするな」
社説でそう主張した『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、先週末のレッドブルリンクでサインツがエンジントラブルでリタイアし、ルクレールとの差が37ポイントに開いたことに言及しながら次のように付け加えている。
「これで序列が明確になるだろう」
また、『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』も次のように報じている。
「これまでは疑いがあったとしても、今やF1タイトルを獲得すると賭けるべき男はルクレールであることを数字が示している」
「カムバックは依然として難しい状況だ。しかし、レッドブルリンクでのパフォーマンスを見れば、たとえ信頼性の問題が至るところにあるとしても、我々はそれを信じなければならない」
■しばらくはエンジンをいたわる必要があるとフェラーリのボス
ビノットも、信頼性の問題に関しては不安に思っていることを認めている。この問題はすぐに解決できるものではないためだ。
「今後数レースに向けてはこうした問題を心配している。だが、長期的にはそうではないよ。チームとして解決できると確信している」
「我々には非常によいパフォーマンスのエンジンがある。そして、信頼性問題に対応することさえできれば、今後に向けて希望が持てる。だが、それには時間がかかるんだ。新しいコンポーネントを設計し、製造しなければならないからね」
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』にそう語ったビノットは、次のように付け加えた。
「それは数週間のうちにできることではない。だから、短期的には走行距離を制限しなくてはならないだろう」