今週末には今季のF1第22戦ラスベガスGP(現地18日決勝)が行われるが、ウィリアムズはアメリカ人ルーキードライバーであるローガン・サージェントに再び身体的問題が発生することはないと考えている。
●【2023F1第22戦ラスベガスGP】開催スケジュール・全セッションの結果
■カタールでは脱水症状でリタイアしたサージェント
現時点でまだ2024年の契約が結ばれていない唯一のドライバーである22歳のサージェントだが、10月に行われた第18戦カタールGP決勝では、暑さのために脱水症状を起こしてリタイアを余儀なくされていた。
サージェントはそのときのことをドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語っている。
「その週はずっと体調がよくなかったし、それも影響していたのは確かだよ」
「僕はマシンをピットに持ち帰るようなことはしたくなかったんだ。チームをがっかりさせたくなかったからね」
「だけど、もうそれ以上はやれなかったよ」
■ブラジルでは左腕が麻痺
さらに、サージェントは2週間前にブラジルのインテルラゴス・サーキットで行われた第21戦サンパウロGPでも大きな問題を抱えてしまっていた。彼は無線でエンジニアに対し、左腕が麻痺して感覚が完全に失われていると伝えていた。
サンパウロGP決勝は6名がリタイアする荒れた展開となったものの、サージェントはその症状を抱えながらもなんとか11位で完走している。
■シートとシートベルトの位置に問題があったとチーム代表
しかし、ウィリアムズのチーム代表を務めるジェームズ・ヴォウルスによると、サージェントはすでに回復しており、今週末のラスベガスGPには問題なく出走できるようだ。
「我々は、それはシートのせいだったと考えている。これが起こったのは今シーズン初めてのことだから、インテルラゴスのサーキットに関係があったに違いないよ。あそこは反時計回りだからね」
「シートベルトとシートの位置に関する細かい作業をいくつか行ったよ」
サンパウロGPで起きたサージェントの腕の問題についてそう語ったヴォウルスは、次のように付け加えた。
「ラスベガスではこの問題は再発しないと我々は考えているよ」
■ラスベガスでサージェントの契約延長発表はあるのか?
ともあれ、今年F1デビューしたばかりとは言え、チームメートのアレクサンダー・アルボンがここまでに27ポイントを稼いでドライバーズランキング13番手に位置しているのに対し、サージェントはわずか1ポイントしか獲得できておらず、ランキングもフルタイムドライバーの中では最後尾に沈んでしまっている。
現時点ではまだ契約の延長を勝ち取ることができておらず、しばらく前から今季限りでのシート喪失も噂されているサージェントだが、ヴォウルスはサージェントを来季も続投させる可能性が高いことを示唆してきている。
もしウィリアムズが来季もサージェントを起用することを決めているとしたら、サージェントの母国アメリカで開催される今週末のラスベガスがそれを発表するのにふさわしい場所とタイミングということになりそうだが・・・・・・。
ともあれ、今季の残り2戦でサージェントがどのようなパフォーマンスを見せるのかにも注目したいところだ。