ベルギーのフランス語紙である『Le Soir(ル・ソワール)』が、F1オランダGPが2024年のF1カレンダーから姿を消すことになるかもしれないと報じている。
実際のところ、オランダGPの舞台となるザントフォールト・サーキットは、昨年の12月にF1開催契約が2025年まで延長されたことを発表している。
■ヨーロッパでは今後隔年開催が増える?
しかし、『Le Soir(ル・ソワール)』によれば、今年でF1開催契約が切れるベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットが現在F1オーナーであるリバティ・メディアと2024年以降の開催についての交渉を行っており、その中で2024年からスパでのベルギーGPとザントフォールトでのオランダGPを交互に隔年開催する案が検討されているという。
『Le Soir(ル・ソワール)』は、2024年にはスパでレースが開催され、2025年にはザントフォールトに移り、それが繰り返される形になるだろうとしている。
「ベルギーGPは2024年から隔年で開催されるだけになる」
そう報じた『Le Soir(ル・ソワール)』は、次のように続けている。
「その後はオランダとの交互開催となり、ベネルクスGPのようなものになるだろう」
ベネルクスとは、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3か国を指す名称だ。“ベネルクス3国”という言葉を聞いたことがある人も多いだろう。
要は、2024年以降はスパとザントフォールトでF1が交互開催されるものの、ベルギーGP、オランダGPという名称は使われなくなり、ベネルクスGPと呼ばれることになる可能性があるということのようだ。
「世界のほかの国々からの莫大な金額のオファーに太刀打ちできないヨーロッパにおいては、それが見習うべきプロジェクトになるだろう」と『Le Soir(ル・ソワール)』は付け加えている。
実際のところ、現在F1が開催されていないドイツやフランスに関しても、隔年開催という形で復活させるという案も検討されていると伝えられている。
■その報道には信憑性がないとベルギー公共放送局
だが、ベルギーの公共放送局である『RTBF』は、それとは異なる情報を伝えている。
『RTBF』によると、F1 最高責任者のステファノ・ドメニカリとスパとの話し合いは「進んだ段階」にあるものの、現在のところ「ベルギーがほかのグランプリと交互開催することを示唆するものは何もない」という。
「将来、ベルギーとオランダが交互に走ることを余儀なくされた場合、彼らはそれを検討することになるかもしれない」
『RTBF』でF1解説者を務めるガエタン・ヴィニュロンはそう語ると、次のように付け加えている。
「しかし、現時点ではそうではない。全く現実的なことを言えば、なくなるよりは隔年でもあったほうがいい。だが、個人的には、交互開催がいい考えだとは思わない」。