フェラーリはF1で「最もパワフルなエンジン」を持っている。
そう語るのはレッドブルのヘルムート・マルコ博士で、バクーの高速ストリートサーキットでシャルル・ルクレールが驚きのポールポジションを獲得した後だった。
「フェラーリが1周で速くなることは分かっていた」と、80歳の彼はアゼルバイジャンのオーストリア放送局『ORF』に語った。
「我々にとってすべてうまくいく必要があったが、タイヤの空気圧を最適に管理することができなかった。トラックの後半でルクレールに多くのタイムを奪われた」。
■レースのライバルは最もパワフルなエンジンを持つ2台のフェラーリ
しかし、フェラーリは今年、しばしば予選で競争力を見せながら、ロングランのレースでは深刻なタイヤの摩耗に悩まされてきた。
「レースではもっといいポジションにいるはずだよ」とマルコは語る。
「フェラーリは1周だけパワーを上げることができる。彼らは最もパワフルなエンジンを持っているからね。でもレースではそうならないことを願うよ」
「また、アロンソがレースで順位を上げることも期待している。レースの相手はフェラーリか、あるいは(もう一台の)フェラーリだろう。残りのチームは1周あたり少なくともコンマ9秒の差で遅れている」
■メルセデスはバクーではお手上げ
実際、今週末のバクーではジェームス・アリソンがメルセデスのテクニカルディレクターの椅子に戻っているが、「サイドポッドなし」コンセプトのための大きなクルマのアップグレードは、イモラまで予定されていない。
メルセデスのボスであるトト・ヴォルフは、『Servus TV』にこう語った。
「ミドルセクターでは、フェラーリが力を発揮している。その点では、モナコはちょっと心配だ」
「今日は望むところではないので、ポジティブなことは何も考えていない。ポールポジションからコンマ9秒、トップ3からコンマ5秒の差があるからね」とヴォルフは付け加えた。