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F1カレンダー復帰を目指すフランスのポール・リカール「他国との交互隔年開催を検討中」

2023年04月20日(木)18:41 pm

昨年までF1フランスGPを開催していたポール・リカール・サーキットでは、ほかの国と交互に隔年開催することでF1カレンダーに復帰することを目指しているようだ。

近年のF1はヨーロッパ以外の国々へ積極的に拡大しており、現在のF1カレンダーからはフランスGPやドイツGPといったかつての伝統レースが消えてしまっている。

■隔年開催による復活を望むドイツGP

しかし、ドイツGPの開催地であったホッケンハイムは、再びF1カレンダーに復帰することを目指しており、すでにF1最高責任者(CEO)のステファノ・ドメニカリとも話し合いの機会を持つことになっている。

そして、そこでホッケンハイムリンクの責任者であるヨルン・テスケがドメニカリに提案するのは、1年おきにF1ドイツGPを開催することだ。

「我々は、F1サーキットのイメージとステータスを保ちながら、2年に1回F1レースを開催するために必要な膨大なリソースを確保するだけだ」

母国ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』にそう語ったテスケは、次のように付け加えた。

「その点では、まったく理想的だよ」

ホッケンハイムでは、かつて2009年からニュルブルクリンクと交互にドイツGPを開催した実績があり、そのためのノウハウもすでに有しているということだろう。

■他国との交互開催が欧州での新たなF1開催方法となる可能性も?

また、元F1ドライバーであり、今年2月にフランスのポール・リカール・サーキットの新社長に就任したジャン・アレジも、F1レースをほかの国と交互に開催することに非常に意欲を示している。

「おそらく、ヨーロッパではある国とほかの国が交互に開催するという新しいF1開催方法が生まれるんじゃないかな」

スポーツ専門放送局である『Eurosport(ユーロスポーツ)』の番組『Les Fous du Volant』でそう語ったアレジは、次のように続けた。

「それによって金も節約できるだろう。ひょっとしたら、スパ(ベルギーGP)あるいはオーストリアGP、もしくはイモラ(エミリア・ロマーニャGP)が我々と交互に開催することになるかもしれない」

「あらゆることが検討されているよ」

■F1開催には政治的バックアップが不可欠

現在58歳のアレジは、2009年以降F1カレンダーから消えていたフランスGPが2018年にポール・リカールで復活したものの、再び今年のカレンダーから消えることになった最大の問題は、単に金銭的な問題だけでなく、政治的な問題でもあると示唆している。

「F1では現在、32か国がグランプリを開催することを求めている」

そう明かしたアレジは、次のように続けた。

「だが、グランプリは23戦しかない」

「だから、F1は、『どうか、どうか来てください。両手を広げて歓迎します』とほぼ膝をつくようにして言う人たちを抱えているんだ。しかし、フランスはそうではない」

「過去5年間、もちろんコロナの影響を受けた年は別として、我々のグランプリは非常に成功したにもかかわらず、政治家たちからは敬遠されてしまった」

「私はこの地域のことを言っているわけではないよ。なぜなら、F1が復活できたのは彼らのおかげだからね。しかし、今日ではF1のグリッドに大統領がいないとひんしゅくを買ってしまうんだ」

「今は、どこのグランプリに行っても、国王ではないにしても首相がいるのが普通だ。だから、我々のところに大統領がいないなら、それは間違っているよ」

そう主張したアレジは、次のように付け加えた。

「ほかでは、どこも自国のイメージを伝えるためにF1を利用しているよ」。

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