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【F1】新たなバジェットキャップ違反が出ないかどうか「心配どころの話ではない」とステファノ・ドメニカリCEO

2023年04月18日(火)20:17 pm

F1最高責任者(CEO)のステファノ・ドメニカリは、今年も新たなバジェットキャップ違反の問題が発生するのではないかと非常に心配しているようだ。

F1では、より公平な条件のもとで選手権が実施されるよう、2021年からチームの年間予算に上限を定めるバジェットキャップと呼ばれるルールを導入している。

■2021年のバジェットキャップ違反でペナルティーを受けたレッドブル

そして、2022年シーズン中に統括団体であるFIA(国際自動車連盟)によって行われた精査の結果、2021年にレッドブルが、上限として設定されていた1億4500万ドル(現在のレートで約195億円)を超える支出をしていたことが判明。FIAによればそれは“軽微”なものだったとされているが、レッドブルにはそのペナルティーとして700万ドル(現在のレートで約9億4000万円)の罰金と、2023年シーズン中の風洞時間10パーセント削減が言い渡されている。

レッドブル以外にも、2021年のバジェットキャップに関しては、アストンマーティンとウィリアムズに“手続き上の違反”があったとされているが、それに対するペナルティーはレッドブルの予算超過に比べると非常に軽いものだった。

ともあれ、2021年にマックス・フェルスタッペンが初のドライバーズタイトルを獲得していたレッドブルだが、その予算超過問題が明らかとなったことで、レッドブルを2021年の選手権から除外(失格処分)するべきだといった論調が巻き起こったのも事実だ。

■「100パーセント確実とは言い切れない」とレッドブルのボス

ともあれ、現在は2022年のバジェットキャップに関する結果調査が行われているところだが、2021年のバジェットキャップに関するFIAの調査結果が出たのは2022年10月になってからであり、実際に2022年の調査結果が出るのはまだ少し先のことになりそうだ。

レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、今年初旬に、バジェットキャップに関するルールは非常に複雑であり、2022年も2021年同様にルールの解釈の違いなどによる誤差が生じる可能性を完全に排除することはできないだろうと次のように語っていた。

「100パーセント確実ということはありえないよ。とりわけ、特に、2021年に超過するに至ったあらゆる側面を考えるとね」

「我々は、2022年のキャップ内に問題なく収まったと確信している。だが、それが確実になるのはその証明書を手にしてからだ」

■「心配どころの話ではないと」とステファノ・ドメニカリ

万が一、レッドブルが、あるいはほかのチームにしろ、2022年のバジェットキャップにまた違反があったということになれば、公正かつ透明性のある形で予算制限ルールを運用するとしているFIA(国際自動車連盟)のやり方に批判が及ぶようなことにもなりかねないだろう。

今年またバジェットキャップに違反していたチームが出ることを心配しているかとテレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』から質問されたドメニカリは、「心配しているどころの話ではないよ」と答え、次のように付け加えた。

「チェックと認証がより早く行われるようにするのはFIAの責任だよ。そうすれば我々もチームが違反した場合により迅速に対応することができるからね」。

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