レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、マックス・フェルスタッペンと2028年までに及ぶ長期契約を結んだのは、レッドブルがこれまでF1で下した「最高の決断」のひとつだったと語った。
■ここまで圧倒的な強さを示しているフェルスタッペン
2021年と2022年のF1チャンピオンであるオランダ出身のフェルスタッペンは、メルボルンで先週末に行われた第3戦オーストラリアGPで今季2回目となるポール・トゥ・ウィンを果たしている。
第2戦サウジアラビアGPでは予選でマシントラブルが発生したことから、決勝を15番グリッドからスタートすることになったが、それでもチームメートのセルジオ・ペレスに次ぐ2位でフィニッシュしている。もしも、予選でのトラブルがなかったとしたら、そのレースでもフェルスタッペンがポール・トゥ・ウィンを飾っていた可能性が高い。
つまり、ここまでの3レースを見る限り、フェルスタッペンが今季も圧倒的な強さでドライバーズタイトル3連覇に向けて突き進んでいるのは間違いない。
3レースを終えた時点では、フェルスタッペンがチームメートのペレスに15ポイント差をつけてランキングトップに立っている。フェルスタッペンとランキング3番手のフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とは24ポイント差、4番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)とは31ポイント差、そして5番手のカルロス・サインツ(フェラーリ)とは49ポイントもの差がついてしまっている。
今後、フェルスタッペンが何らかのトラブルにより大きくポイントを取り損ねるようなことがなければ、かなり早い時期に2023年のF1チャンピオンが確定してしまうことも十分に考えられそうだ。
■フェルスタッペンは最高のF1ドライバー
79歳のオーストリア人であるマルコは、先週末のアルバート・パークでのレースに言及しながら、25歳のフェルスタッペンはチャンピオンとしてすでに非常に成熟しているとオランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』に次のように語っている。
「マックスは、レース序盤は我慢していたよ。それほどアグレッシブではなかった」
「彼は距離を保ち、適切なタイミングで攻撃した。その後はレースを完璧にコントロールし、ミスを犯すこともなかった」
「だが、我々も彼のそういうところはもう慣れたよ」
「マックスがトップに立っているときは、うまくいくことがわかっているんだ。彼が現時点における最高のドライバーであることは間違いないよ」
そう語ったマルコは、2020年3月にフェルスタッペンと2028年までの長期契約を結んだことに言及しながら、次のように付け加えた。
「彼とそれほど長期の契約を結んだのは、我々が行った最高の決断のひとつだったよ。それによる安定はチームにとってとても重要だし、マックスにとっても確実性があるからね」 。