1980年のF1ワールドチャンピオンであるアラン・ジョーンズは、同じオーストラリア人のダニエル・リカルド(レッドブルF1)がF1グリッドに復帰することに疑問を抱いている。
●【2023F1第3戦オーストラリアGP】タイムスケジュール・結果
■リカルドに行く場所はない
33歳のリカルドは今週末、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスの控えとして、メルボルンで今年のグランプリに初めて現地に赴く予定だ。
リカルドは、メルボルンで開催されるF1に顔を出すことで「僕はまだここにいる」ということを思い出させると語ったが、大先輩のジョーンズは2024年にグリッドへの復帰を果たすことができるのかどうか疑っている。
「そうは思わないね」とジョーンズは『West Australian』紙に語った。
「結局のところ、レッドブルがペレスと再契約しない理由はないだろうし、フェルスタッペンも当然そうだ。そして、フェラーリでは誰も辞めたり、いなくなったりすることはないだろうから、彼がどこに行くのか分からないよ」と76歳のジョーンズは付け加えた。
■リカルドがハースに要求した金額は13億円
ハースのボスであるギュンター・シュタイナー代表は、今季のリカルドを受け入れることに前向きだったかもしれないが、グランプリ8勝のリカルドは「1,000万ドル(約13億円)」を要求したと言う。
シュタイナーにとっては、マクラーレンで2年間も大苦戦したドライバーにしてはあまりにも高い金額だと指摘した。
■ドライビング以外に時間を使いすぎ
「もちろん、誰もが高い評価を得て引退したいものだが、何らかの理由で、しかも彼自身にもわからないような理由で、パフォーマンスが落ちてしまったのは残念なことだ」とジョーンズは語った。
「本当のところ、私個人の意見としては、彼はコックピットの中ではなく、コックピットの外での活動に集中し、あまりにも多くの時間を費やしてしまったのだと思う。それが私の意見だよ」
「前にも言ったように、彼がF1に戻ってくるとは思えない」と、元ウイリアムズのドライバーであるジョーンズは付け加えた。
■オスカー・ピアストリを高評価「ものすごい才能」
しかし、ジョーンズはオーストラリア人の新人F1ドライバーで、リカルドからシートを奪ってマクラーレンへ移籍した21歳のオスカー・ピアストリには大きな期待を寄せている。
「彼はワールドチャンピオンになれると思う」と、『Herald Sun』紙の記事も引用している。
「たまに、ものすごい才能を持った人が現れるが、彼はそういうタイプの人間だと思う」。
しかし、2023年の序盤2グランプリを終えて、ピアストリに失望する声もある。
「彼はちょっと不運に見舞われたが、どれも彼のせいではない」とジョーンズは言う。
「彼は12カ月間何も運転していなかったんだ。休養の後にF1へ参戦し、今まで行ったことのないサーキットに行くことは、彼にとっては少し急激な学習曲線なんだよ」。