F1公式プレシーズンテスト(バーレーン)が23日から3日間の予定で始まったが、公式タイヤのピレリは7種類のコンパウンドを持ち込んでいる。
■タイヤの名称と役割
コンパウンドの呼称は、「C0(シーゼロ)からC5(シーファイブ)」までで、テストではC3とC4の間を埋める「C3プロト」という名称もある。
コンパウンドは簡単に言うと、路面に設置している部分のゴムの性質。最も硬いコンパウンドのC0は、最も軟らかいコンパウンドがC5だ。デスクで使う消しゴムで例えられることが多いが、硬くてカスが少なくグリップが低くて耐久性が高いゴムがC0、軟らかくてカスがボロボロと多く出てグリップが高いものの耐久性が低いゴムがC5だ。
通常のグランプリには3つのコンパウンドが持ち込まれるため、「硬いハードタイヤは白、ミディアムタイヤは黄色、ソフトタイヤは赤」と、横から見えるサイドウォール部分を3色に塗り分けて識別しやすくしている。
特にC3については7種類の中でも中間に位置して非常に汎用性が高く、グランプリに持ち込む3つのコンパウンドでも、ハード、ミディアム、ソフトのいずれかに使用されることが多くなる。7種類の中でもグリップ性能と耐久性のバランスに優れ、様々なコンディションに対応するタイヤだ。
■テストでの見分け方
今回はテストということで、今シーズン使う予定の複数のコンパウンドを持ち込み、識別しやすいように工夫している。
最もハード寄りのコンパウンドの白の場合、C0は「Pirelliロゴのみ」、C1は「Pirelliロゴ+白線」が描かれている。黄色のC2とC3、赤のC4とC5も同様だ。ただ、C3とC4間の「C3プロト」だけはロゴも入っていない真っ黒なタイヤだ。
■序盤3GPのタイヤ
1週間後に同地で開催される開幕戦バーレーンGPでは、C1・C2・C3が使われる。ピレリがすでに発表している序盤3グランプリのコンパウンドは以下の通り。
開幕戦バーレーンGP/C1・C2・C3
第2戦サウジアラビアGP/C2・C3・C4
第3戦オーストラリアGP/C2・C3・C4
この表を見てもわかるように、C3をうまく使うことがどのグランプリでも重要になっているが、レッドブルが一歩抜けている印象だ。