23日(木)に、3日間にわたって行われる2023年のF1公式プレシーズンテストが始まった。
■余裕がない今年のF1プレシーズンテスト
このテスト終了からわずか6日後の3月3日(金)には同じバーレーン・インターナショナル・サーキットで今年の開幕戦バーレーンGP(3月5日決勝)が開幕することになるため、F1チームは今週のプレシーズンテストで迅速に予選やレースで戦える状態にマシンを仕上げる必要がある。
今年、ドライバーズ及びコンストラクターズ両タイトルの防衛に挑むことになるレッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、『f1-insider.com』に次のように語っている。
「大がかりなテストをすることはできないから、できるだけ早くタイムを出さなければならないよ」
「1週間後に行われる最初のレースで、予選とレースの両方でどのセットアップでスタートするのかがすでにわかっていることが重要だからね」
「だが、テスト期間が短いため、以前よりもはるかに余裕がなくなっているよ」とマルコは付け加えた。
■レッドブルの最強ライバルはフェラーリ?メルセデス?
今週のプレシーズンテストの結果がどうなるかはともかく、2年連続F1チャンピオンであるレッドブルのマックス・フェルスタッペンが2023年のチャンピオン最有力候補としてシーズンがスタートすることになるのは間違いないだろう。
だが、昨年ランキング2位だったフェラーリと3位だったメルセデスのどちらが最強ライバルとなるのかということに関しては意見が分かれている。
スイス出身元F1ドライバーであるマルク・スレールは次のように語っている。
「メルセデスは勇敢にも自分たちのコンセプトにこだわってきた」
「結局のところ、彼らはポーポイズ現象という大きな問題を抱えていた。ルール修正が今年は彼らを助けるかもしれない。だが、私はまだフェラーリをより高く評価しているよ」
スレールによれば、ほかのチームについては「大きなクエスチョンマーク」がついている状況だという。
「マクラーレン、アルピーヌ、ザウバー、アルファタウリ、そして特にアストンマーティンは、現時点ではまだ評価が難しいね」
そう述べた71歳のスレールは、次のように付け加えた。
「テストは、シーズン開幕前にほんの少しの質問に答えるだけだろうね」
■本当のことがわかるのは開幕戦の予選?
また、オランダ生まれの中国人ドライバーである40歳のホーピン・タンは、これまでに見た2023年型F1マシンの多くは、「レッドブルのコンセプトからインスピレーションを受けている」と『nu.nl』に語り、次のように付け加えている。
「しかし、チームがまだすべてをさらけだしたくないと考えていることも理解している。テスト走行で見たときには、まったく違うクルマになっているかもしれないよ」
79歳のマルコも、各チームが本当に手の内を見せるのは“開幕戦の予選”になるだろうと認めている。