今年はアストンマーティンの一員として新たなF1シーズンに臨むフェルナンド・アロンソは、15日(水)にイギリスのシルバーストン・サーキットで2023年型マシン『AMR23』のシェイクダウンを行った。
2005年と2006年にアルピーヌの前身であるルノーでF1チャンピオンになった経験を持つアロンソだが、アストンマーティンの新車の感触を試した後のインタビューにおいて、昨年まで所属していた古巣チームに対して嫌みなコメントを行わずにはいられなかったようだ。
■アストンマーティンへ移籍したのは「勝利以外は満足できないから」
41歳となったスペイン出身のアロンソは、昨年アストンマーティンへの移籍を発表した際、チームオーナーであるローレンス・ストロール率いるプロジェクトがアルピーヌよりも「野心的」に見えると語っていた。
そして、アロンソはこのほど、アストンマーティンと契約した理由は、このチームは「4位や3位、2位では満足できない」からだと語り、次のように続けた
「僕がこれまで所属していたほかのチームはすごく違うんだ。そのチームは過去に成功を収めたものの、(2022年は)4位だった。そして彼らは4位で満足していた。あるいは、彼らは5位でも満足していたし、7位になれば祝っていたよ」
「ここでは、勝つまでは祝うことなどないよ」
■今シーズン序盤は「厳しいレースになるだろう」
そう語ったアロンソだが、グリーンが基調となっているアストンマーティンのF1マシンですぐにレースで勝てると言ったら、それは「嘘」になるだろうと認めている。
「マシンとセッティングの理想的な運用範囲が見つかるまでは、厳しいレースになると予想しているよ」
「アルピーヌでの最初の5レースか6レースでは、フロントのフィーリングにすごく問題を抱えていて、パワーステアリングのセッティングをいろいろ変えるなど、あらゆることをやったよ」
「今年はバーレーンでの(プレシーズン)テストが1日半しかないので、そこ(開幕戦/3月5日決勝)でもジェッダ(第2戦サウジアラビアGP/3月19日決勝)でも100パーセントの状態ではないだろうということは分かっている。多分オーストラリア(第3戦/4月2日決勝)でもそうだろうね」
バーレーンで23日(木)から25日(金)にかけて行われるプレシーズンテストに言及しながらそう語ったアロンソは、次のように付け加えた。
「世界選手権に参加する前に1日半の練習しかないのは、世界でもこのスポーツだけだと思うよ」