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ニック・デ・フリースが角田裕毅についてコメント「僕は彼の大ファンだった。一緒に素晴らしい仕事ができるはず」

2023年01月13日(金)17:51 pm

アルピーヌに移籍したピエール・ガスリーの後任として今年アルファタウリでフルシーズンを戦うことになるオランダ人ドライバーのニック・デ・フリースが、チームメートとなる日本人F1ドライバーの角田裕毅には以前から一目置いていたことを認めた。

■アルボンの代役出走チャンスを見事に生かしたデ・フリース

2019年のF2チャンピオンであり、フォーミュラEの2020-2021シーズンチャンピオンでもあるデ・フリースは、昨年までメルセデスF1チームのリザーブドライバーを務めていた。

そして、虫垂炎のために欠場することとなったアレクサンダー・アルボンの代役として急遽2022年F1第16戦イタリアGPでウィリアムズからF1デビュー。予選13番手だったデ・フリースは、グリッド降格ペナルティーを受けるドライバーが多かったこともあり、決勝を8番グリッドからスタート。そして決勝でもしぶとい走りを見せて見事初のF1レースで9位入賞という結果を残した。

そして、この活躍に目をとめたレッドブルがガスリーの後任として、2023年にセカンドチームであるアルファタウリのフルタイムドライバーに抜擢したのだ。

■角田とはすでに絆ができている

27歳のデ・フリースにとって2023年シーズンを共に戦うことになるチームメートは自分よりも5歳年下の角田だ。だが、2021年にF1デビューを飾った角田は今年で3シーズン目のF1を迎えることになり、F1ではデ・フリースの先輩という立場になる。

F1公式サイト『formula1.com』は、角田について質問されたデ・フリースがF1のポッドキャストである『Beyond The Grid』に次のように語ったと報じている。

「彼がF2にいたとき、僕は彼の大ファンのひとりだったんだ。彼は誰から見ても愉快な若者だよ。そして、彼は自分の意見を言うことを恐れないんだ。彼を見ていると楽しいよ」

「彼にはすごく才能があるし、とても速い。彼とは楽しい時間を過ごすことができるはずだし、彼と一緒にやれるのが楽しみだよ。僕のキャリアで初めて自分より背の低いチームメートを持つことになる。だけど、僕たちの靴のサイズは同じなんだよ!」

「僕たちにはすでにつながりがあったんだ。2年前だったと思う。僕たちはマックス(フェルスタッペン)と一緒にオーストリアから旅をしたことがあるんだ。彼らにはレッドブルリンクのサーキット近くでマーケティングイベントがあった。そして、僕は(ヨーロピアン)ル・マンのレースのためにそこにいたんだ。僕たちはグランプリの前にモナコまで一緒に帰ってきたし、そこで絆を深めることができたよ」

実際のところ、レッドブルがガスリーの後任としてデ・フリース起用を決定するにあたっては、同じオランダ出身ドライバーであるフェルスタッペンからの推薦もあったと伝えられている。

■アルファタウリでの仕事に自信を見せるデ・フリース

イタリアのファエンツァに本拠地を置くアルファタウリという新天地を得たデ・フリースだが、自分がそこでチームと共に「素晴らしいこと」を成し遂げられると信じているようだ。

「アルファタウリはレッドブルの姉妹チームだから、多くの知識とリソースを共有している。だから、そのリソースをうまく使えば、パッケージにもチームにも多くの可能性があると思う」

「チームの拠点はイタリアだ。僕はカート時代にイタリアで多くの時間を過ごしたことがあるし、とても心地よくていい環境だと感じているよ」

そう語ったデ・フリースは、次のように付け加えた。

「僕たちは一緒に素晴らしいことができると本当に信じているんだ。だけど、そのためには冬の間に一緒にいい準備をすることが求められる。その上で、僕たちにできる最高の結果を出すために全力を尽くしていくつもりだよ」

■角田にとっては今年が“正念場”に

一方、現在唯一の日本人F1ドライバーである22歳の角田にとっても、3年目のF1シーズンとなる今年がF1キャリアにおける“正念場”になるのは確かだろう。

2018年のF4日本選手権でチャンピオンとなった角田は、2019年はヨーロッパにわたってF3選手権に参戦。最終ランキングは9位だったものの、才能が評価されて翌2020年はF2へ昇格。序盤は苦しんだものの、F2マシンに慣れるに従ってパフォーマンスも向上し、最終的にはランキング3位でシーズンを終えている。

そして、2021年にはトントン拍子にアルファタウリでF1デビュー。しかし、速さはあるものの、ミスを犯すことも多く、チームメートのガスリーには大きな差をつけられてしまい、ランキングは15位に終わった。2022年シーズンにはアルファタウリF1マシンの相対的戦闘力が下がり、ガスリーともども苦戦を強いられるシーズンとなった。だが、2021年にはガスリーに予選で1度しか勝てなかった角田がこの年の予選では9回上回るなど着実な進歩を見せている。

角田にとって、まずは予選・決勝いずれにおいても、コンスタントにデ・フリースを上回るパフォーマンスを発揮してみせることが今年の重要な課題となるだろう。

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