レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、2026年からは自分たちでシャシーとエンジンの両方を製造していく計画に変わりはないと主張した。
2019年からホンダF1エンジンで戦ってきているレッドブルだが、ホンダが2021年シーズン限りでのF1撤退を発表したことから、その後は自分たち自身でエンジンの製造を行うことを決め、エンジン製造部門であるレッドブル・パワートレインズを設立している。
そして、マックス・フェルスタッペンが2013年のセバスチャン・ベッテル以来となるドライバーズタイトルをレッドブルにもたらした2021年シーズンをもってホンダは公式にはF1活動から手を引いたことになっている。
■レッドブルとの提携を2025年まで延長したホンダ
しかし、ホンダは2022年以降も引き続きレッドブルのパワートレイン部門に技術支援を行うことに同意するとともに、レッドブルとそのセカンドチームであるアルファタウリにエンジンの供給を続けている。
そして、2022年にはそのホンダ製エンジンを搭載するレッドブルがドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの両方を獲得。当初2023年までとされていたホンダとの提携契約は2025年まで延長されている。
そして、2023年の暫定エントリーリストによれば、レッドブルとアルファタウリが搭載するエンジンは『HONDA RBPT』(ホンダ-レッドブル・パワートレインズ)と呼ばれることになっており、HONDAの名前が公式に戻ってくることにもなっている。
■2026年にはホンダがF1復帰?
実際のところ、ホンダは2026年に導入される新たなエンジンレギュレーションに対応した製造社登録を行っており、その年に正式にF1復帰を果たす計画を進めているようだと考えられている。
もしそれが事実であれば、ホンダとしては素晴らしい実績を残してきたレッドブルとの関係を続けたいというのが一番の希望だろう。
■2026年からの自社エンジン製造方針は変わらないとホーナー
しかし、ホーナーは、2026年以降はレッドブル・パワートレインズにおいて独自にパワーユニットと呼ばれるF1エンジンの製造を行っていくという計画を変えるつもりはなく、ホンダとの提携契約が2025年シーズン限りで終了することになるのは確実だと主張している。
「ホンダは明確に2025年までの約束をしてくれている。それは素晴らしいことだ」
『RacingNews365.com』にそう語ったホーナーは次のように続けた。
「我々は2026年以降に向けての可能性を探ってきた。しかし、すべてが一つ屋根の下にある必要があるというのが現実なんだ」
「我々はレッドブル・パワートレインズに投資し、誓いを立てた。そして、スペシャリストたちを採用してきた」
「独立したエンジン施設を持つパワーユニットメーカーとしての我々の旅路は、ホンダが2026年にF1に戻ってくる可能性があったとしても変わることはないよ」
「我々は自分たちが歩むべき道を定め、それに誓いを立て、投資を行ってきている。そして、長期的には、この決断は間違いなく正しいものだ。なぜなら、それによって自分たちの運命をコントロールすることができるからね」
レッドブル・パワートレインズのCEOでもある 49歳のホーナーは、次のように付け加えている。
「メーカーが撤退しようが、残ろうが、我々には何の影響もなくなる。そして、シャシー担当エンジニアとエンジン担当エンジニアを同じキャンパスで一体化することができるようになる」。