レッドブル首脳のヘルムート・マルコは、イタリアのマラネロに本拠を置くフェラーリが2023年にF1タイトルを狙えるとは考えていないようだ。
フェラーリは、2022年シーズンには最強とも言われたF1マシンを持ち込んだものの、結局タイトルには手が届かなかった。
そして、フェラーリは2019年シーズンからチーム代表を務めていたマッティア・ビノットを更迭し、2023年からは今年までアルファロメオ(ザウバー)のCEO兼代表を務めていたフレデリック・バスールを新たな代表として迎えることになっている。
■フェラーリはトップ交代により「弱体化」するとマルコ
しかし、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めているマルコは、フェラーリがビノットを更迭し、その後任にバスールを起用することにした理由がわからないという。
「私にはこの変更は全く理解できないよ」
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語った79歳のマルコは次のように続けた。
「私は、ビノットは優秀なエンジニアであり、政治家でもあると評価している。彼はその仕事に圧倒されてしまったんだ。しかし、サーキットでの仕事や戦略面で彼をサポートするスポーツディレクターをつけるだけで十分だったと思うよ」
「新たな人物(バスール)に関してはほかの仕事もたくさん持っているし、フェラーリは弱体化すると私は見ているよ」
■2023年のライバルはメルセデス
それゆえ、マルコは、2023年に2年連続F1王者であるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の最大のライバルとなるのは、これまで通算7回F1チャンピオンとなった実績を持つ37歳のルイス・ハミルトン(メルセデス)だと考えている。
「最初から言っているように、メルセデスはより安定したチームだ。そして、彼らにはハミルトンがいる」
「今年の彼は沈んでしまったかもしれない。しかし、彼のラップタイムは彼がまだトップであることを何度も示していたよ」
そう語ったマルコは、次のように付け加えた。
「それは、フェラーリよりもかなり強力なパッケージだということさ」。