レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、ポルシェとの交渉が再開されることはないと主張した。
当初、2026年に新たなF1エンジンレギュレーションが導入されることを機に、エンジンサプライヤーとしてF1参戦を計画していたポルシェがレッドブルと手を組むことになると考えられていた。
だが、その交渉は決裂に終わり、ポルシェが2026年からF1参戦できるかどうかは不透明な状況となっている。
こうした中、少し前にはFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)会長のモハメド・ベン・スレイエムが、ポルシェとほかのF1チームとの話し合いが続いていることを示唆していた。
■レッドブルの経営体制変化に伴ってポルシェとの交渉再開も?
そして、レッドブル・レーシングのオーナーである世界的エナジー飲料メーカー『レッドブル社』の創業者として知られるディートリッヒ・マテシッツが10月に死去したことを受け、『レッドブル社』では、オリバー・ミンツラフがスポーツビジネスなどを統括する最高位責任者に就任している。
F1関係者の中には、この『レッドブル社』の経営体制の変化に伴い、レッドブルとポルシェの話し合いが再開される可能性もあるのではないかと考えている者もいるようだ。
だが、その可能性について母国オーストリアの『Laola1』から質問されたマルコは、次のように答えた。
「ノーだ」
「しかし、私はホンダとの交渉のために日本へ飛ぶ予定だよ」
■レッドブルの新たな雰囲気が合わなければすぐにでも辞めるとマルコ
そのマルコは最近、『レッドブル社』の新たな経営首脳陣と初めて詳細な話をするために、すぐにでもオーストリアへ飛び立つつもりであることも認めている。
そして、その詳細な話し合いの中には、マルコ自身のレッドブルとの契約に関する交渉も含まれているものと考えられている。
「私は、ディートリッヒ・マテシッツという、大局的にすべてを理解する先見の明のある人物への愛情から、この任務を遂行してきたんだ」
そう語った79歳のマルコは、次のように付け加えた。
「もし、その雰囲気がもはや自分に合わないとわかったら、それはそれでいいんだ。私は、今日にでも、明日にでも、去ることができる。だが、幸運なことに、まだ火は燃えているよ」。