ウィリアムズが、2023年のドライバーラインアップに関しては“プランB”も用意していることを認めた。
■2023年にサージェントを起用する方針のウィリアムズ
ウィリアムズは、今季のF1第19戦アメリカGPが開催された先週末のオースティンで、来年はニコラス・ラティフィの後任として現在F2選手権で戦っているアメリカ人ドライバーのローガン・サージェントを起用する計画であることを明らかにした。ただし、それは21歳のサージェントがF1出走に必要なスーパーライセンスを取得できる資格を得られた場合のみだ。
サージェントは現在F2で総合3位につけており、アブダビで行われる最終ラウンドを終えた時点でもその順位をキープできていれば問題なくスーパーライセンスを取得できることになる。
また、すでに今季のアメリカGPでF1金曜フリー走行に出走しているサージェントには、今週末のメキシコGP(30日決勝)と最終戦アブダビGP(11月20日決勝)でもウィリアムズからフリー走行に出走する予定であることから、2023年シーズンに向けてスーパーライセンスを取得できる可能性は高そうだ。
■サージェントのスーパーライセンス発給はほぼ確実
「我々は彼にできるだけ多くの時間をマシンで過ごしてほしいと思っている。我々が3回のフリー走行参加の機会を彼に与えたのはそのためだよ」
そう語ったウィリアムズのチームCEOを務めるヨースト・カピートは、次のように付け加えた。
「それによってスーパーライセンスポイントも加算されるし、損はないよ」
■万一の場合にはほかの候補ドライバーも
しかし、サージェントが最終的にスーパーライセンスを取得することができなくなった場合に備えてウィリアムズがバックアッププランを用意しているのも確かだ。
「契約が得られないドライバーはほかにもいるだろう」
オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』紙にそう語ったカピートは、次のように付け加えた。
「スーパーライセンスを持っている非常に優秀なドライバーもいる。だから、大丈夫だよ」
カピートは具体的な候補ドライバーの名前をあげることはなかった。だが、これまでのうわさによれば、今シーズン限りでハースのシートを失う可能性が高いとうわさされているミック・シューマッハもウィリアムズの候補リストに載っていると考えられている。
■ラティフィはインディカー参戦?それともF1復帰を目指して浪人?
しかし、いずれにしても、現在アレクサンダー・アルボンとともにウィリアムズで戦っているラティフィが今季限りでウィリアムズのシートを失うことに変わりはない。
メキシコGPが開催されるエルマノス・ロドリゲス・サーキットのパドックでは、カナダ出身のラティフィは、2023年にはF1復帰を目指して1年間休みを取るか、あるいはインディカーへの転向が選択肢となっているようだとのうわさがささやかれている。
「先週オースティンで言ったように、すべては単なるうわさに過ぎないんだ」
「いろんな選択肢を探っているし、インディカーも検討しているシリーズの一つだよ。だけど、僕はまだ何も決めていないよ」
メキシコでそう語った27歳のラティフィは、次のように付け加えた。
「同時に、もし来年に向けてふさわしいと思えるだけの選択肢がないのであれば、その次の年により良いチャンスを得るために1年休むことだって必ずしも否定はしないよ」。