F1第19戦アメリカGP(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)の決勝レース後、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、ハースF1チームからマシンに対する抗議で30秒のペナルティを科せられ、7位から15位とポイント圏外へ降格となった。
これに対してアルピーヌは不服を申し立て、メキシコGP前の木曜日に聞き取り調査がされることになった。
■ハースの抗議は成功
レース中、アロンソはランス・ストロール(アストンマーティン)のマシンの左リアタイヤと自身の右フロントタイヤが接触して宙に浮いてガードレールにもヒットしたが、奇跡的に自走してピットインし、ノーズとタイヤ交換をしただけでそのままレースを続行し、右ミラーを失いながらも7位フィニッシュまでマシンを運んだ。
まるでハリウッド映画でも観ているかのような奇跡が起きたのだが、ザ・F1アメリカGP物語はそれで終わらず、レース後にはハースの抗議により30秒ペナルティを科せられた結果、8つもポジションを落とし、2ポイントを失ってしまったのだ。
■アルピーヌも反撃
しかしアルピーヌも黙っていなかった。
「アロンソのクルマはミラーが外れて構造上は安全だったと判断された結果、ブラック&オレンジ旗は振られず、レース後の車検でも合法と判断された」
さらに「規定の抗議可能時間を24分過ぎてから抗議申立をしたため、受理されるべきではない」と主張した。
■メキシコGP前に聞き取り調査
これに対して、FIA(国際自動車連盟)はメキシコ時間の10月27日木曜日18時(日本時間28日朝8時)にビデオ会議にてアルピーヌ・チーム代表者から聞き取り調査を実施するという。
しかし、ハースF1チームは抗議申立期限の暫定結果発表後30分以内という期限を24分過ぎていたが、スチュワードはこれを国際スポーツ規約第13.3.5条に基づき権限を行使しており期限を遵守することは不可能だったと判断し、この抗議を認めていた。
FIAは、レース中の判断とレース後の車検を正しいとするのか、それともレース結果を覆したハースの抗議を正しいとするのか。どちらの結果になるにせよ、今後のレースの判断にも大きな影響を与えることになりそうだ。