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F1は予算・加速・グリップ・技術など「レベルが違う」と凄さを認めるインディカー王者パロウ「リザーブドライバー」は興味なし

2022年10月25日(火)18:54 pm

2021年のインディカー王者であるアレックス・パロウが、将来F1を目指したい気持ちはあるものの、そのためにリザーブドライバーとして過ごすつもりはないと語った。

■F1でチャンスがあればつかまなくてはならない

25歳のスペイン人ドライバーは、先週末にオースティンで行われた2022年F1アメリカGPでマクラーレンから金曜フリー走行1回目に出走している。

そのセッションをカルロス・サインツ(フェラーリ)が刻んだトップタイムから3秒遅れの17番手で終えたパロウは、F1のリザーブドライバーを務めるためにインディカー参戦をやめるつもりはないと母国スペインの『AS(アス)』紙に次のように語った。

「僕は勝つのが好きだし、インディカーでは勝てる。だから、文句は言えないよ」

「F1のレベルが違うのは事実だし、もしもチャンスがあればそれをつかまなければならない。デ・フリースがそうだったようにね。彼はそこにいなかったのに、突然そうなったんだ」

今季のF1イタリアGPでアレクサンダー・アルボンの代役としてウィリアムズからF1デビューを飾り、2023年はレッドブルのセカンドチームであるアルファタウリのシートを獲得したオランダ人ドライバーのニック・デ・フリースに言及しながらそう語ったパロウは、次のように付け加えた。

「だけど、毎週末ここでリザーブを務めるチャンスのために、自分の仕事(インディカー)をやめることなんて本当にないよ。100パーセントないね。だけど、(レース)シートにノーと言うのは難しいだろうね」

■インディカーとF1マシンのレベルは大きく異なる

とは言え、パロウがオースティンで2022年型マクラーレンF1マシンのパフォーマンスに感銘を受けたのは間違いないようだ。

「インディカーと似ていると言いたいよ。なぜなら、僕は自分がやっていることをできるだけ高いレベルに置いておきたいからね。だけど、性能的にはすごくかけ離れていると思うよ」

「それはわかっているんだ。僕たちのシャシーは10年前のものだし、年間予算はF1グランプリ1回分と同等だからね」

そう語ったパロウは、インディカーとF1マシンの違いを次のように表現している。

「だけど、それ(インディカー)とはものすごく違うよ。F1の半分も加速しないし、半分もグリップしないし、F1が持っている技術の2パーセントもないんだ」

■2023年にマクラーレンでのF1デビューもうわさされたパロウ

実際のところ、一時はそのパロウにF1ドライバーとなるチャンスが具体的に開けたのではないかと考えられた時があった。7月に、インディカーにも自らのチームを送り込んでいるマクラーレンが、パロウと2023年の契約を結んだことが明らかとなった時だ。

マクラーレンはその時、パロウとの契約がマクラーレンのインディカーチームであるアロー・マクラーレンSPとのものだとは明言しておらず、当時ダニエル・リカルドの後任を探していると考えられていたマクラーレンF1チームが2023年にパロウを起用する可能性もあるのではないかとうわさされていた。

この時は、まずパロウが所属するチップ・ガナッシ・レーシングが2023年もパロウを起用すると発表した後で、パロウがSNSを通じて自分はマクラーレンと契約したと発表するなど、翌8月にアルピーヌとオスカー・ピアストリの間で繰り広げられたのと同じような状況が展開されていた。

結局、パロウの契約問題は法廷闘争に持ち込まれ、最終的にはパロウが2023年もチップ・ガナッシで走ることが確認されている。

一方、マクラーレンは、アルピーヌのリザーブドライバーを務めていたピアストリを2023年にF1デビューさせることを8月に正式に発表している。

だが、パロウとチップ・ガナッシの2023年の契約には、F1でのテスト走行参加を認める内容が含まれていることも明らかとなっており、2019年に日本のスーパーフォーミュラでランキング3位となったパロウが将来F1でデビューする可能性もゼロだとは言えないだろう。

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