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【F1アメリカGPレポート】フェルスタッペンがオーナーに捧げる年間最多勝タイ13勝目でレッドブル戴冠!ハミルトン今季初優勝逃す、角田裕毅10位で今季4度目入賞

2022年10月24日(月)6:35 am

F1開催10周年記念となる第19戦アメリカGP(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)決勝レースは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)をオーバーテイクして優勝し、レッドブルは2013年以来となる5度目のコンストラクターズタイトルを獲得した。

●【2022F1第19戦アメリカGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数

■ディートリッヒ・マテシッツ氏の追悼セレモニー

レース前、F1にも大きな影響を与えたレッドブル共同創業者ディートリッヒ・マテシッツ氏の追悼セレモニーが行われた。

レッドブルのメンバーは全員がディートリッヒ・マテシッツ氏がよく着用していたジーパン姿でレースに臨んだ。

会場のモニターにはマテシッツ氏のプライベート写真とともにドイツ語で“DANKE DIDI(ありがとうディディ)”のメッセージが映し出されると、全員が偉大な功績を称えて大きな拍手を贈った。

■サインツ、数百メートルでリタイア

今週末を通してオースティンには44万人が集まり、アメリカでのF1人気の高まりを感じさせた。

大観衆が見守る中、スタート直後にいきなり波乱が起こった。

ポールポジションのカルロス・サインツ(フェラーリ)がスタートに出遅れマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にトップを奪われると、直後のターン1でジョージ・ラッセル(メルセデス)に接触されてスピン、最後尾に落ちてしまった。

サインツはピットに戻ったもののマシンダメージで水漏れが発生したため、そのままガレージに押し戻されてリタイアとなった。

この接触でラッセルに5秒ペナルティが科せられている。

■ボッタス単独スピン!セーフティカー

18周目、ターン19と20の間でバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が風の影響でバランスを失い、グラベルに飛び出しそのままストップ。

その影響でセーフティカーが導入された。22周目にレースが再開した。

■アロンソ、宙に浮き上がる大クラッシュも復帰

22周目、再スタート。バックストレートでフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)がランス・ストロール(アストンマーティン)をオーバーテイクしようとして大クラッシュが発生した。

ストロールがわずかに左へレーン変更をしたため、オーバーテイクしようとしたアロンソの右フロントタイヤがストロールの左リアタイヤに乗り上げ、アロンソのマシンが宙に浮き上がって左のガードレールにも激突する大クラッシュ起こってしまった。2名とも無事だ。

コース上にはたくさんのパーツが飛び散り、すぐにセーフティカーが導入された。

ストロールはその場でリタイア。しかし、浮き上がったアロンソは自力でピットに戻り、タイヤとパーツ交換をして隊列に復帰している。

25周目、セーフティカー中にピエール・ガスリー(アルファタウリ)が前車と10車身以上離れたため、5秒ペナルティを科せられた。

26周目にレースが再スタートしている。

■ガスリーに5秒ペナルティ

31周目、ガスリーは、セーフティカー時の車間距離を10台以内に収めなかったために5秒タイムペナルティを科された。

■フェルスタッペン、ピットストップで大きくタイムロス!

36周目、ピットインしたフェルスタッペンの左フロントタイヤがうまく外れず、そしてハマらない。ピットクルーがタイヤガンを交換してようやくピットアウト。ルクレールの真後ろについて一緒にピットアウトし、5番手でコース復帰した。

フェルスタッペンは無線で「ビューティフル」と皮肉った。

39周目、上位勢がピットインすると、トップはセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)になった。

ターン1でフェルスタッペンがオーバーテイクを仕掛けたが、ルクレールが抜き返す。しかしその後、バックストレート手前のヘアピンで再度フェルスタッペンが仕掛けてオーバーテイクに成功した。

■往年のライバルがトップ争い!ベッテル通算3,500周目!

上位勢がピットインしていく中、粘り強く走っていたベッテルは、F1引退前に難しいと思われていたF1キャリア通算3,500周目となるレースリードラップを記録した。

41周目のターン1、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がベッテルをオーバーテイク。往年のライバルが久しぶりにトップ争いをしたシーンがオースティンで見られ、観客は大歓声。

その直後ベッテルはピットインしてハードタイヤに交換するが、左フロントタイヤがうまくハマらず、ピットストップは16.8秒と大きくタイムロス。コース復帰した時は角田裕毅(アルファタウリ)の後ろ、ポイント圏外の13番手まで落ちてしまった。不運だ。

■今季初優勝狙うハミルトン、フェルスタッペンを抑えられず

50周目、残り6周でフェルスタッペンがハミルトンをオーバーテイク!ディートリッヒ・マテシッツ氏追悼のためにも今週末は勝ってコンストラクターズチャンピオンを決めたいレッドブル陣営。

しかしハミルトンも今季初優勝を簡単には諦めない。DRSを使いながら食らいつくが、ハードタイヤを履いたハミルトンは、ミディアムタイヤのフェルスタッペンに徐々に引き離されてしまう。

■フェルスタッペン、年間最多勝タイ記録!レッドブルはWタイトル獲得!

フェルスタッペンはそのままトップで自身33回目のチェッカーフラッグを受け、56周の波乱のレースを制した。また、これが今季13勝目となり、1シーズンでの優勝記録を保持している2004年のミハエル・シューマッハ、2013年のベッテルの年間最多勝タイ記録に並んだ。

レッドブルは2013年以来9年ぶり5度目のコンストラクターズチャンピオンを決め、昨日亡くなったレッドブル共同創業者ディートリッヒ・マテシッツ氏にレース優勝とダブルタイトルを捧げた。

2位はハミルトン、3位はルクレールだった。4位はペレス。ルクレールがポイントランキングでも2ポイントリードしてランキング2位に再浮上した。

5位はファステストラップも記録し追加の1ポイントを獲得したラッセル。ラッセルはスタート直後にサインツと接触し5秒ペナルティを科せられていた。ラッセルは11ポイントを積み上げ、ランキング4位をキープ。ランキング5位のサインツはリタイアしたため16ポイント離されている。

6位はランド・ノリス(マクラーレン)。

7位は宙に浮き上がったアロンソが見事に追い上げて入賞を手にした。コンストラクターズ選手権では4位アルピーヌが5位マクラーレンを11ポイントリードしている。

一時期トップを走っていたベッテルは、ピットストップでの不運でポイント圏外に落ちたものの冷静に挽回して、最後はターン16のアンドレッティコーナーでオーバーテイクして8位に入賞。チェッカーフラッグではガッツポーズで入賞を喜んだ。

10位で1ポイントを獲得したのは角田裕毅。第6戦スペインGP以来、13戦ぶりとなる今季4度目の入賞を果たした。

このレースでは、故ディートリッヒ・マテシッツ氏が創り上げた2チームに関わった“レッドブル・ファミリー”関連ドライバーは4名(フェルスタッペン、ペレス、ベッテル、角田裕毅)がポイントを獲得している。

次戦は1週間後、ペレスの母国F1メキシコGPだ。

●【2022年F1チャンピオンシップ・ランキング】レッドブル王座決定!F1第19戦アメリカGP終了後

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