2人のF1ドライバーは、新しい「グランドエフェクト」による空力マシン時代が思わぬ問題を引き起こしたと語る。
■ルクレール「鈴鹿の雨だったら走れた。問題は視界不良だけ」
新しいルールは、レースをより緊密にし、クルマを追い抜きやすくするために作られたものだが、意図しない副作用が先日の鈴鹿サーキットではっきりと現れた。
「解決策を見つけなければならない」と、シャルル・ルクレール(フェラーリ)はオースティンでベルギーの放送局『RTBF』に語っている。
「天候だけなら僕たちは走ることができたはずだ。僕らだけでコースを走れば、何の問題もないだろう」
「だけど、懸念されるのは新マシンの特性からくるものだ。フロアが非常に強力になった。突然、すべての水を空中に飛ばし、視界がまったく利かなくなるんだ」
「クルマの横の白線も見えないのに、1メートル先にあるということもある。もうドライビングというより、運だよ」
「残念だ。なぜなら僕が言うように、あの天候は実際には問題ではなかったからだ。ただ、視界が悪かっただけなんだよ」
■ラッセル「言いにくいんだけど、アスファルトのせいかも」
メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1日本GPでの視界の問題は「大きかった」と認めるが、それがグランドエフェクトだけのせいだとは100パーセント思っていないという。
「言いにくいんだけどね」
「あるいは、アスファルトの種類によるものかもしれない。というのも、他の場所よりも水しぶきが多いことがあるからね」
「もちろん、このレベルで物事を変えるのは難しいけれど、何か方法を見つけなければならない」。
■F1で走って水を飛ばすアイデアは実現可能?
FIA(国際自動車連盟)がレースを行うのは危険だと判断した場合、ドライバーが安全な走行を確保した上で、水を飛ばすための時間を設けるというのもひとつのアイデアだ。
ラッセルは、「レースが始まると、残っていた水があっという間になくなったのには驚いたよ。だから、このアイデアは考えるべきことなのかもしれない」
「F1マシンで何周かすることで、より早く水を取り除こうと僕たちは考えているんだ」。