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ニック・デ・フリースのアルファタウリでの活躍を期待するオランダ出身元F1ドライバーたち

2022年10月20日(木)19:36 pm

2023年にアルファタウリのフルタイムドライバーとなるニック・デ・フリースには、少なくともシーズン前半はF1ドライバーとしてのパフォーマンスを発揮できるようにするための時間を与える必要がある。

そう主張したのは、デ・フリースと同じオランダ出身元F1ドライバーであり、現在はF1オランダGPの責任者を務めているヤン・ラマースだ。

■オランダ出身者が台頭する現在のモータースポーツ界

ラマースは、『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙に対し、最近オランダ出身ドライバーたちが世界のモータースポーツで活躍しているのは「素晴らしいこと」だと語り、次のように続けた。

「今、F1には2人目のオランダ人ドライバーがいる」

「今起きていることは、普通のことじゃないんだ。 インディカーにはリヌス・ファン・カルムタウト(エド・カーペンター・レーシングに所属するリヌス・ヴィーケイ)もいるし、MPモータースポーツはF2のチャンピオンだ。アッツェ・カーコフはアルファロメオのドライバーコーチだし、ルディ・ファン・ビューレンはレッドブル・レーシングのシムドライバーだ」

「こんなことは全く考えられなかった時代もあったよ」

実際のところ、F1でもオランダ人ドライバーのマックス・フェルスタッペンが2年連続でF1チャンピオンとなり、デ・フリースも今年のF1イタリアGPで病気欠場となったアレクサンダー・アルボンの代役としてウィリアムズでF1デビューを果たすと、初レースで見事に9位入賞という結果を残している。

■デ・フリースへの過度の期待は禁物だとヤン・ラマース

しかし、ラマースは、27歳のデ・フリースへの期待が大きすぎるのではないかと懸念している。

「我々は一方では非常に感傷的になることもできる。しかし、来年は現実的な期待をしておいた方がいいとも思っている」

「ニックがモンツァ(イタリアGP)でやってのけたことは素晴らしかった。だが、彼はモンツァが身体的に最も楽なサーキットであること、そして、ウィリアムズにとっては1年の中で最高に適したサーキットであることも認めている」

「我々は皆、来年のシーズン前半はニックがクルマとそれに付随するすべてのことを快適に感じられるようにするための時間として与えるべきだよ。我々はそのための時間を彼に与えなければならないんだ」

「願わくは、アルファタウリが一定の前進を示して欲しいし、そうすれば夏休み後にはニックのことを本当に判断できるようになるだろう。その前に彼が達成できたことは何でもプラスになるよ」

そう語った66歳のラマースは、2023年にデ・フリースのチームメートとなる角田裕毅の名前をあげながら、次のように付け加えている。

「それに、彼のチームメートの角田も過小評価することはできないよ」

とは言え、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、すでにデ・フリースにプレッシャーをかけており、27歳のデ・フリースには今後ピエール・ガスリーの後任としてアルファタウリのチームリーダーを担ってもらうつもりだとしている。

■デ・フリースに必要なのは角田裕毅に勝つことだとクリスチャン・アルバース

一方、もうひとりのオランダ出身元F1ドライバーであるクリスチャン・アルバースは、2019年のF2チャンピオンであり、2020-21年シーズンのフォーミュラEでもチャンピオンとなった実績を持つデ・フリースは必ずF1でも頭角を現してくるだろうと考えている。

「彼はとても強いシーズンを送れると思うよ」

「彼にはそうする必要があるんだ。なぜなら、彼はチームメートの角田裕毅に勝たなければならないからね。私は、彼にはそれができると信じているよ。角田は昨年非常によいスタートを切ったが、その後崩れてしまった」

■デ・フリースは決して夢をあきらめないドライバー

そう語ったアルバースによれば、デ・フリースは目標を達成するという夢をあきらめない人間だという。

「私はいつも、この世界では自分の幸せは自分で創り出すものだと言っているんだ。それが、ニックがやってきたことだ」

「彼は戦い続け、テストドライバーとしてF1に関わり続けた。彼は決してあきらめなかった。ニックは経験を積むことができ、多くのチームにとって理想的な代役となったんだ」

「もちろん、モンツァでの彼はラッキーだったよ。ウィリアムズには競争力があったし、ほかのチームは眠っていた。だから、常に周囲のドライバーたちよりも柔らかいタイヤで走っていたんだ」

2005年から2007年にかけてミナルディ、MF1レーシング、スパイカーなどで戦った経験を持つアルバースはそう語ると、次のように付け加えた。

「でも、彼はスポットライトを浴びることができる場所に自分を置くことができたよ」

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