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ハミルトン、今年はキャリア初の“未勝利シーズン”に?「勝つには運が必要」最大のチャンスはシンガポールGPか?

2022年09月16日(金)23:38 pm

ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、プロのレーシングドライバーになって以来、これまですべてのシーズンで少なくとも1勝以上の成績を残している。

だが、37歳のハミルトンは、残り6戦となった2022年のF1シーズンで勝利をあげることができるかどうかはまだわからないと考えている。

■勢力図が大きく変わった2022年のF1

2021年のF1ドライバーズタイトルこそ最終戦でレッドブルのマックス・フェルスタッペンの手に渡ったものの、コンストラクターズタイトルはメルセデスが2014年から8年連続で獲得しており、誰もが認める最強F1チームとして君臨してきた。

だが、新たな技術レギュレーションが導入された2022年は勢力図が大きく変わってしまい、フェルスタッペンを擁するレッドブルが圧倒的なリードを築いている。

全22戦で争われている2022年のF1だが、ここまでに16戦を終えた時点でレッドブルが12勝をあげている。そして、残りの4勝はすべてフェラーリであり、メルセデスはハミルトンもチームメートのジョージ・ラッセルもまだ勝利には手が届いていない。

しかし、メルセデスもレースが進むにつれて調子が上がってきており、勝利こそないものの、コンストラクターズ選手権においては2番手のフェラーリに対し、わずか35ポイント差にまで詰め寄ってきている。

ハミルトンは、先週末にモンツァで行われた第16戦イタリアGPでは、規定数を超えるエンジンコンポーネント投入によるグリッド降格ペナルティで19番グリッドからしたものの、最終的には5位まで順位をばん回する強さを見せただけに、残りの6レースで優勝にからむことも十分に考えられそうだ。

■勝利するには幸運が必要だとハミルトン

しかし、優勝する可能性について質問されたハミルトンは、次のように答えた。

「僕たちは現実的でなくてはならないよ。つまり、レッドブルはほとんど無敵なんだ」

「あのクルマに勝つには、ものすごい努力が必要だ。パフォーマンスに関して、彼らは誰よりも優れているよ」

「僕たちは彼らをとらえるには至っていない。彼らを追い抜くための改良パーツもないんだ。だから、僕らにとってはこの先、幸運が必要だよ」

「不可能ではないよ。ブダペスト(第13戦ハンガリーGP)では彼らに勝てたかもしれないからね。でも、彼(フェルスタッペン)は先頭にいるときは冷静だから、彼らの本当のペースはわからないんだ。だから、どうなるかな」

■1勝もせずにシーズンを終えたくないとメルセデスのボス

しかし、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、ハミルトンよりは楽観的に考えているようだ。

ヴォルフは、第15戦オランダGPではレース終盤にバーチャルセーフティカーが導入されたことでハミルトンの勝利のチャンスが消えてしまったものの、もしあのままレースが続いていたら勝てていた可能性も十分にあったと指摘し、次のように続けた。

「私は、(勝利は)目標でなければならないと思う」

「たとえ、もはや間違いなく2023年に目を向けなくてはならないとしても、1勝もできないままシーズンを終えたくはないよ。それ(勝利)は困難なシーズンを迎えている我々のスタッフ全員にとってかなりうれしいことだろうからね」

■次戦シンガポールGPがハミルトンにとって最大のチャンス?

今季ここまでに11勝をあげ、現在も5連勝中と波に乗っているフェルスタッペンだが、今季のレッドブルF1マシンの強みがストレートスピードにあるのは確かだ。

しかし、次戦シンガポールGP(10月2日決勝)の舞台となるマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットは低速コーナーが多いことが特徴となっており、今年のレッドブルF1マシンにとってはあまり好ましいサーキットではないかもしれない。

ヴォルフも、低速のマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットはメルセデスの2022年型F1マシンであるW13の方が相性がいいはずだと考えており、シンガポールでは勝利を狙うチャンスがあると予想しているようだ。

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