今週末にはいよいよ2022年F1シーズン後半がスタートするが、アストンマーティンではこれ以上2022年型マシンの開発を続けていく可能性は低いようだ。同チームのパフォーマンスエンジニアリングディレクターを務めるトム・マッカローが認めた。
■現在ランキング9番手に低迷するアストンマーティン
アストンマーティンと名前を変えて2年目となるシルバーストンに拠点を構えるチームだが、2022年シーズンは不振に陥っており、現時点ではコンストラクターズランキング9番手と、フォース・インディア時代、レーシングポイント時代から見ても最低の成績となっている。
不振からの脱却を目指してシーズン前半にはレッドブルF1マシンを模倣した改良マシンを投入したものの、それも大きな成果をあげることはできておらず、シーズン後半に向けても大きな期待はできない状況にある。
だが、アストンマーティンでは今シーズン後半にはもうこれ以上2022年型マシンの開発は行わない計画のようだ。
■問題は金をかける価値があるかどうか
かつてウィリアムズやザウバーに所属し、2014年から現在アストンマーティンと呼ばれているチーム(当時フォース・インディア)で活躍しているマッカローは、ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「我々は開発予算を残している。しかし、すでに多くの開発を行ってきたし、マシンも大きく変えている」
「2023年に向けたクルマの開発もすでに始まっているんだ」
「ウイングのような大きなパーツを開発することも可能だ。だが、それには多くの費用がかかるし、今でなくてもいいんだ」
そう語り、もう今年のマシンの改良よりも2023年型マシン開発の方にシフトしていくことになると示唆したマッカローは次のように付け加えた。
「それは、金をかける価値があるかどうかという単純な問題だよ」