現在2022年のF1ドライバーズタイトル争いのトップに立っているマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、メルセデスが調子を上げてきているのはいいことだと語った。
■ルクレールに大差をつけて後半戦に臨むフェルスタッペン
今季の第12戦フランスGPと第13戦ハンガリーGPで連勝を飾り、今季ここまでの勝利数を8に伸ばしたフェルスタッペンは、ランキング2番手につけているフェラーリのシャルル・ルクレールに対して80ポイントもの大差をつけて夏休みを迎えている。
仮に、フェルスタッペンが今季のタイトル獲得を逃すことになれば、F1史上最大の逆転負けとなる。つまり、現時点においてはフェルスタッペンがそれだけ有利な位置にいるということだ。
■シーズン後半は3チームによるトップ争いに?
一方、2022年シーズン序盤には開幕前には想像もできなかったほどの不振に苦しんでいたメルセデスが徐々に調子を上げてきており、フランスとベルギーではいずれもルイス・ハミルトンが2位、ジョージ・ラッセルが3位に入っている。
さらに、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、夏休み後最初のレースとなる第14戦ベルギーGP(28日決勝)からポーポイズ現象の発生を抑えるための技術ガイドラインを導入することになっており、これはメルセデスにとってかなり有利な影響を及ぼすことになると考えられている。
残り9レースとなった2022年シーズン後半には、レッドブル、フェラーリ、メルセデスが三つ巴の戦いを繰り広げることになる可能性も高そうだ。
そうなれば、2年連続でのタイトル獲得を目指すフェルスタッペンにとっては、今後メルセデスに対する警戒をさらに強めていく必要があるだろう。
しかし、フェルスタッペンは、メルセデスがトップ争いに加わってくることを歓迎しているようだ。
■「メルセデスが強くなるのはいいこと」だとフェルスタッペン
「彼らに競争力があるのはいいことだよ。そうすれば、彼らがフェラーリからもっとポイントを奪うことができるからね!」
そう語った24歳のオランダ人ドライバーは、フランスとハンガリーでフェラーリ勢が表彰台に上るのを阻止したメルセデスに関して次のように付け加えた。
「だから、僕はとてもハッピーさ。彼らはすごくよくやっているよ」
■レッドブルの課題は信頼性の向上
現在大きなリードを築いているフェルスタッペンだが、まだ確実にタイトルを手にすることができると決まったわけではなく、シーズン後半にはマシンに信頼性問題が発生することを防いでいかなくてはならないと主張している。
フェルスタッペンは、その一例として、最終的には勝利を手にすることができたものの、F1マシンの信頼性問題によって予選を10番手で終えてしまったハンガリーGPを挙げている。
「もちろん、すごく大きなリードだよ。だけど、ああいう予選のような日が何日もあるわけにはいかないよ」
「そして、レースでもクラッチやシフトアップにちょっとした問題があったし、それはドライブするにはあまりいいことではなかった。もちろん、全体的には良い状況だよ。だけど、僕たちは努力を続け、いろんなことの改善に取り組むだけさ」
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に次のように語り、まだ安心することはできないとしている。
「かなり大きくリードしている。だが、レースはまだたくさん残されているよ」。