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【マクラーレン】アレックス・パロウとの契約問題が法廷闘争に発展か?

2022年07月29日(金)21:45 pm

マクラーレン・レーシングは、2021年のインディカー王者であるアレックス・パロウとの契約をめぐって法廷闘争に突入することになりそうだ。

■混乱するアレックス・パロウの契約問題

日本の全日本F3やスーパーフォーミュラで活躍したこともある25歳のスペイン出身ドライバーであるパロウは、2020年に現在佐藤琢磨が所属しているデイル・コイン・レーシングでインディカーにデビューすると、翌2021年には名門チームのひとつであるチップ・ガナッシ・レーシングに移籍し、参戦2年目にしてチャンピオンに輝いている。

ところが、今月12日(火)にまずチップ・ガナッシがSNSを通じてパロウと2023年の契約を結んだと発表。ところが、その数時間後にパロウがやはりSNSに、その発表は自分の承認を得ないまま行われたものだとし、自分とチップ・ガナッシの関係は2022年で終わると投稿。そして、その直後に、インディカーにも参戦しているマクラーレンが、パロウと2023年の契約を結んだと発表するというなんとも釈然としない事態となっていた。

その後、パロウのマネジメントチームは、この件に関しては両者の間で「平和的」に解決したいとしているものの、チップ・ガナッシ側はこれについては法廷で争うつもりだとしている。

そして、このほどパロウの母国スペインの『EFE通信』が伝えたところによると、チップ・ガナッシはすでに法的手続きを開始したという。

■パロウ側は法的手続きを進めるチップ・ガナッシに失望を表明

実際のところ、マクラーレンの発表では、パロウと契約したことで、2023年の自分たちのドライバーリストにパロウの名前が載ることになるというような表現が用いられており、パロウが2023年にマクラーレンのインディカーチームである『アロー・マクラーレンSP』の所属となるのか、あるいはF1活動に従事することになるのかは明らかとされていない。

だが、マクラーレンは不振が続くダニエル・リカルドとの契約を解除し、その後任としてパロウをF1デビューさせる計画のようだとのうわさもささやかれている。

ともあれ、パロウのマネジメントを請け負っている『MIM(モナコ・インクリース・マネジメント)』の代理人は、パロウの新たな挑戦を阻止しようとするチップ・ガナッシ・レーシングに「失望している」と次のように述べている。

「アレックスは(チップ・ガナッシのために)全力を尽くしてきた。それなのに、彼らがアレックスのこのチャンスを否定しようとしているのは残念だ」

「我々としては当事者間でこれを友好的に解決できるよう望んでいるが、もしそうできなければ、(チップ・ガナッシの)要求の通り、我々はこの問題を非公開による仲裁手続きで解決することになるだろう」

こうした中、『AP通信』から、来シーズンのことについて尋ねられたパロウは、次のように答えている。

「僕は弁護士じゃないんだ。僕はレーシングドライバーだよ」

ともあれ、このF1とインディカーにまたがるマクラーレンのドライバー契約問題に関しては、今後しばらく成り行きを見守るしかなさそうだ。

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