2022年シーズンには昨年までの圧倒的な強さが影を潜めてしまったメルセデスだが、7度F1王者となった実績を持つルイス・ハミルトンが直近3レースでは連続で表彰台に登るなど、向上の兆しも見えてきている。
●【2022F1第11戦オーストリアGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■「レースごとに調子を上げ続けていく」とトト・ヴォルフ
しかし、現時点では、レッドブルやフェラーリとの差はまだ大きいのも事実だ。
「コンマ3秒足りないんだ」
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフはそう語ると、次のように付け加えた。
「レースごとに調子を上げ続けていくつもりだよ」
■一部のファンの行為がF1全体のイメージ悪化につながって欲しくない
一方、シャルル・ルクレール(フェラーリ)の勝利で終わった先週末のF1オーストリアGPだが、その舞台となったレッドブルリンクではオランダから来たマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のファンの一部による行動をF1全体が非難するという状況となっている。
ヴォルフは、そうした批判が、F1全体がそうであるといった印象を与えないように慎重に対応するべきだと次のように語っている。
「我々が、これがすべて人種差別や性差別だと言って自分たちが愛してやまないこのスポーツを窮地に追い込んでしまわないように非常に注意深くする必要がある。なぜなら、そうではないからね」
■ドライバーたちにはふさわしい敬意が払われているとF1最高責任者
また、F1最高責任者(CEO)であるステファノ・ドメニカリは、オーストラリアGPで表彰台に登ったルクレール、フェルスタッペン、そしてルイス・ハミルトン(メルセデス)に言及しながら次のように語った。
「トップ3全員がファンから拍手喝采を浴びていた」
「それは、ドライバーたちにはふさわしい敬意が払われていることを示すものだよ」
金曜日(8日)に行われた予選においてハミルトンがクラッシュした際に観客席のファンから「歓声」が浴びせられるといった行為があったことも大きな話題となったオーストリアGPだが、ドメニカリのコメントはすべてのファンがそうではないと強調したものだ。