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【タイム抹消】なぜQ2中に公表されなかったのか?レッドブルF1の必死の“抵抗”は却下。ペレス「悔しい」

2022年07月09日(土)8:39 am

2022年F1第11戦オーストリアGP(レッドブル・リンク)の予選で4番手だったセルジオ・ペレス(レッドブル)が13番手になった。

●【2022F1第11戦オーストリアGP】ペレスは13番手に・・・予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数

予選Q2で審議対象となっていたペレスの17周目のラップについて、予選Q3セッションが終了した後、トラックリミット違反が正式に発表された。

■なぜQ2中に公表されなかったのか?

スチュワードは「ターン8で正当な理由なくトラックを離れた」ことを理由として、正式文書で次のような説明をしている。

「スチュワードは11号車のドライバー(セルジオ・ペレス)およびチーム代表から話を聞き、証拠映像を確認した」

「ペレスはQ2最後のフライングラップで、セッション終了直前にターン8でコースアウトした。これはQ3開始直前まで確認されなかったため、Q3開始前にそのラップが削除されず、ペレスはQ3をスタートした。これは、各セッションで検証すべき状況が多くあることの結果である。映像は鮮明であり、違反は間違いなく、チームもそれを認めた」

つまり、Q2の終盤に起こった出来事だったため、スチュワードはやるべき事が多くあり、すぐに判断できなかったということだ。

■レッドブルF1、アドバンテージはないと主張。しかし・・・

レッドブルF1は証拠映像を認めたものの、トラックリミットをわずかに超えたことでアドバンテージはなかったと証拠を揃えて主張した。

「チームは、ここ(ターン8)でコースを離れる(白線の外を走る)ことは明確なアドバンテージにはならないことを指摘し、その点を裏付けるデータも持ってきた。しかしスチュワードは、これは『恒久的なアドバンテージを得る』ケースではなく、『正当な理由なくコースを離れる』ことであり、同じ規則の別の部分、つまり予選に適用されている部分であると判断した」

つまり、予選中にトラックリミットを超えたことでアドバンテージを得たか否かではなく、ルールとして定められているトラックリミット違反は適用しなければならないというのがスチュワードの見解だ。

しかし、スチュワードもこれで良しとは考えていないようで、今後の検討事項とするとした。

「このように、予選を通過したドライバーがトラックリミット違反を犯したと認定されるような事態は、定期的に起こるものではなく、最近起こったことはない。したがって、スチュワードはこれを新しい状況として検討しなければならない」

■それでも引き下がらないレッドブルF1

ところが、それでもレッドブルF1は引き下がらず、Q3で無駄にタイヤやPUを消耗したと主張する。しかし、公平性を保ちたいスチュワードの判定は覆らず、次のように述べている。

「チームは、Q3に出場するためにリスクもリソースも費やしたという点を指摘した。スチュワードはこの点を受け入れている。しかし、セッション終了後のペナルティの評価においては、これは他の状況と何ら変わりはない」

「通常のペナルティは当該ラップタイムの削除であり、スチュワードも同様のペナルティを命じた。しかし、その結果、ドライバーはQ3に進むことができなかったため、スチュワードは他のすべての競技者への公平性を考慮して、ドライバーのQ3でのラップタイムもすべて削除するよう命じる」

■ペレス「悔しい」

この結果、ペレスは予選4番手タイムを記録したもののQ3の全ラップタイムが削除され、土曜日のスプリントは13番手グリッドからスタートすることになった。

この判定を聞いたペレスは「Q2中に僕のラップタイムが削除されたことをチームが知らされていなかったのが悔しいよ」と語った。

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