元F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)は世界的な問題に関心を示すのをやめてF1に全力を注ぐべきだと語った。
■今のベッテルはF1に集中できていない
91歳のエクレストンは、ドイツの放送局『RTL』から4回F1チャンピオンとなった実績を持つベッテルのF1における現状と、環境、社会、政治問題などに関する発言や行動が目に見えて増えてきていることについて質問されると次のように答えた。
「彼はそれほど集中していないね」
「以前、レースで勝っていたころは、世界で何が起こっているのか知らなかったし、気にもしていなかった。今、彼は世界の未来について考えている」
「私は、彼は正しいと思う。だが、そのために自分の立場を利用すべきだとは思わないよ」
■フェルスタッペンと一緒に走るベッテルを見てみたいとエクレストン
しかし、エクレストンは34歳のベッテルがF1における才能を失ったとは考えていないようだ。
「以前は背後にあったほかのすべてのものを、簡単には取り戻せないということだ」
2010年から2013年まで4連覇を飾ったレッドブル時代のことに言及しながらそう語ったエクレストンは、ベッテルへのアドバイスを求められると、「再びF1に“100万”パーセント集中することだ」と答え、次のように付け加えた。
「私は、マックス・フェルスタッペンと一緒に彼がもう1台のクルマに乗るのを見たいね。それは彼にとってもいいことだろう」
■ベッテルは政治家になるのかF1ドライバーを続けるのかを決めるべき
それが本当に実現することはないだろうと認めたエクレストンだが、ベッテルは2023年もアストンマーティンで走ることになると考えているようだ。
「そうだね、彼ら(アストンマーティン)は彼がチームにいることを喜んでいると思うよ。誰もが彼に満足しているからね」
エクレストンはそう語ると、次のように付け加えた。
「それよりも重要なのは、政治家になるか、F1ドライバーでいるかを彼が決めたのかどうかだよ」。