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ラルフ・シューマッハが主張「ハースF1とミック・シューマッハには団結が必要だ」

2022年06月17日(金)2:00 am

ハースF1チームとミック・シューマッハは、今こそ団結して協力し合わなくてはならない。そう主張したのは、元F1ドライバーであり、ミックの叔父にあたるラルフ・シューマッハだ。

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■期待された結果が出せない2年目のミック

今年ハースで2年目のF1シーズンを迎えている23歳のミックだが、今年は経験豊かなケビン・マグヌッセンが新たなチームメートとなったことによるプレッシャーもあってか、なかなか結果が残せない状態が続いている。

現時点では今季まだノーポイントのドライバーは2人だけとなっており、そのうちのひとりがミックだ。

もうひとりはウィリアムズのニコラス・ラティフィだが、ウィリアムズの場合はチームメートのアレクサンダー・アルボンもまだ3ポイントしか獲得できていない。しかし、ハースの場合はマグヌッセンが15ポイントを稼いでいることから、マシンのポテンシャルはウィリアムズよりも上だと考えられている。

■ハースのボスがミック放出に動いていた?

さらに、ミックの立場をそれ以上に悪くしているのは、クラッシュしてマシンを壊してしまうことが多いことだ。小規模チームのハースにとっては、F1マシンを壊されることがかなりの重荷となるのは事実であり、チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが公然とミスが多いミックを批判するという状況にまで陥っている。

伝えられるところによれば、ミックが第7戦モナコGPでマシンが2つにちぎれるほどの大クラッシュを演じたことで、シュタイナーはミックをあきらめてほかのドライバーを走らせることにしたいと本気で考えていたという。

この噂に関して、ミックの母国ドイツの放送局『Sport1(シュポルト1)』の特派員を務めるラルフ・バッハは次のように書いている

「フェラーリが拒否権を行使したと言われている」

ミックはハースが技術提携契約を結んでいるフェラーリの契約下にあるドライバーであり、フェラーリの後ろ盾を得て2021年にハースでF1デビューのチャンスを得たものだ。

フェラーリとしては、7度F1王者となった伝説的ドライバーであるミハエル・シューマッハの息子にF1経験を積ませたいと考えているわけだが、今後もミックにミスが続くようであれば、2023年もF1に留まること自体が困難な状況になる可能性は否定できないだろう。

■ミックには頭を整理する必要があると元F1ドライバー

スイス出身の元F1ドライバーであるマルク・スレールは、現在のミックについて次のように語っている。

「彼は動揺しているし、それは見ればわかる」

「バクーでは、彼はまたクラッシュしないようにものすごく守りのドライビングをしていた。だから、この状況でチームメートのマグヌッセンとの間に差があることは簡単に説明することができるよ」

「だが、モントリオール(今週末のF1カナダGP)では、彼も頭を整理して、再び通常のスピードを取り戻さなければならない」

現時点においては、ほとんどのF1解説者たちやメディアは、ペース不足とクラッシュの多さがその将来を脅かしているのは間違いないと考えているようだ。

だが、70歳のスレールは、ミックにはF1ドライバーとして十分な力があり、現在それがうまく発揮できていないのはほかに原因があるのだと示唆し、次のように語っている。

「現時点で、彼を遅くしているのはアクセルを踏む足でなく、頭の方なんだ」

ともあれ、シュタイナーが公然とミックを批判したことを受け、ミックの擁護派がこれに反撃するなど、メディアやネット上にはハースとミックに関する論争も巻き起こる事態となっている。

■リセットして力を合わせる必要があるとラルフ・シューマッハ

しかし、これまでシュタイナーを批判するコメントを発信し続けてきたラルフも、これ以上状況を悪化させるのはプラスではないと考えるようになったようだ。

「今までのことは両者からすべて語られてきたし、それはそのとおりだ」

そう語った46歳のラルフは次のように続けた。

「だが、今こそ力を合わせ、リセットする時なんだ。ミックにはもうミスは許されないし、ハースは彼を正常な状態に戻させるためにサポートしなくてはならない」

「カナダでミックの状況が改善されるように、彼らは一緒に取り組んでいかなくてはならない。彼らはを合わせなければならない。そうしなければ、両者にとって致命的なことになるだろう」。

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