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「F1時代は僕も同じだった」2016年インディ500王者ロッシが主張「フェルスタッペンのコメントは“逃げ口上”」

2022年06月09日(木)21:14 pm

元F1ドライバーであり、現在はアメリカのインディカーで活躍するアレクサンダー・ロッシが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のようなドライバーが安全性を理由にインディ500を否定するのは“逃げ口上”に過ぎないと主張した。

■元F1ドライバーたちも活躍するインディ500

かつて2015年にマノー・マルシャから5レースに出走した経験を持つアメリカ出身のロッシだが、F1のフルタイムドライバーとなる夢をかなえることはできず、2016年にはアメリカに戻ってインディカーに参戦。

そしてその年に達成したインディカーでの初優勝が、世界3大自動車レースのひとつに数えられるインディアナポリス500マイルレース(通称インディ500)でのことだった。

日本人元F1ドライバーの佐藤琢磨もこれまでに2勝(2017年と2020年)をあげているインディ500だが、今年も2014年から2018年にかけてケータハムやザウバーで戦っていた元F1ドライバーのマーカス・エリクソンがこの伝統あるオーバルレースで優勝を飾っている。

このエリクソンのインディ500制覇を受け、将来的に世界3大自動車レースのひとつであるインディ500に挑戦したいという気持ちはあるかと質問された2021年のF1チャンピオンであるフェルスタッペンは次のように答えていた。

■インディ500は正気の沙汰じゃないとフェルスタッペン

「彼らがやっていることは評価しているけれど、正気の沙汰じゃないね」

「僕は彼らが達成していることにすごく敬意を払っている。でも、僕としては、あそこで自分の命を危険にさらす必要はないし、ケガをする可能性があるようなことをしたいとは思わない。あれをやる価値はないし、そういうものだと言っておくよ」

同じような質問を受けたランド・ノリス(マクラーレン)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、カルロス・サインツ(フェラーリ)なども、フェルスタッペンと同じような反応を示したと伝えられている。

■自分もかつてはそうだったとロッシ

テレビ局『Sky(スカイ)』の番組『Any Driven Monday(エニー・ドリブン・マンデー)』からこのことについて質問された30歳のロッシは次のように答えている。

「僕もそうだったよ」

「F1で軌道に乗り、自分の世界のすべてがF1を中心に回っているときには、ほかのレースは自分にとって全く存在しないも同然だし、ある意味では、それは悲しい状態だと僕は思うよ」

「僕も同じだったんだ。インディ500が何であるかは知っていたよ。だけどあまり気にしたことはなかったんだ。でも、ここに来て、それをやるチャンスを得てみると、本当に信じられないほど特別なイベントなんだ」

■インディの安全性を理由にするのは「逃げ」に過ぎない

そう語ったロッシは、フェルスタッペンが安全性について主張することには一理あるかもしれないが、それでもそれは「逃げ」だと考えている。

「ある意味では、より危険かもしれないね。だけど、僕たちには4回クラッシュがあったけれど、マシンが真っ二つになるようなことはなかったよ。モナコではそうじゃなかったよね?」

インディ500と同じ日に開催された今季のF1第7戦モナコGP決勝でミック・シューマッハ(ハース)のマシンがふたつにちぎれるほどのクラッシュが発生したことに言及しながらそう語ったロッシは次のように付け加えた。

「僕は、安全性の議論はある種の逃げ口上だと思うよ」。

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