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「レッドブルがマックス・フェルスタッペン中心のF1チームであることは変わらない」と元F1ドライバー

2022年06月07日(火)10:45 am

2024年までレッドブルで走ることが確定したセルジオ・ペレスだが、今後もチームとしては現F1チャンピオンであり、今季もここまでにすでに4勝をあげているマックス・フェルスタッペンを優先していくのは間違いないと見ていいだろう。

■2022年のタイトルを射程圏内に入れたペレス

2022年のF1第7戦モナコGPで今季初勝利をあげたペレスは、現在ランキングトップに位置しているチームメートのフェルスタッペンとは15ポイント差のランキング3番手につけている。

第6戦スペインGPで現F1チャンピオンであるフェルスタッペンに逆転を許してランキング2番手にさがったシャルル・ルクレール(フェラーリ)とペレスの差はわずか6ポイントとなっており、今後この3人による2022年のドライバーズタイトル争いが展開していくのではないかと考えている者もいるようだ。

実際のところ、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、現在のフェルスタッペンとペレスの差はあってないようなものだと語り、ペレスにもタイトル獲得のチャンスがあると示唆している。

■モナコでのレッドブルの戦略に不満を示したヨス・フェルスタッペン

しかし、フェルスタッペンの父であり、自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、レッドブルはモナコでポイントリーダーである息子を上位に出すためにもっと工夫すべきだったと苦言を呈している。

モナコGP決勝でペレスとカルロス・サインツ(フェラーリ)に次ぐ3位フィニッシュに終わったフェルスタッペンの父親は次のように語った。

「レッドブルはいい結果を出した。だが、それと同時に、マックスを上位に導くための影響力をほとんど発揮しなかった」

「選択された戦略は完全にチェコ(ペレス)に有利に働いたんだ。それは私をがっかりさせたし、チャンピオンシップリーダーのためにもっと違うことをして欲しかったよ」

■レッドブルはモナコでもフェルスタッペンを優先していたとアルバース

だが、フェルスタッペンと同じオランダ出身の元F1ドライバーであるクリスチャン・アルバースは、雨に翻弄されたモナコGP決勝でレッドブルがフェルスタッペンをペレスより先にピットインさせたのは、実はフェルスタッペンを有利にするためだったのだと指摘している。

「それは、ペレスはまだセカンドドライバーだからだ」

母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』にそう語ったアルバースは次のように続けた。

「彼らはまだフェルスタッペンに集中しているよ」

「だから、どちらのドライバーで相手チームに考えさせるかが問題になったんだ。どちらのドライバーでリスクをとるのかをね。そして、彼らはペレスを選んだんだ」

そう語ったアルバースは、もしペレスがタイトルを獲得するようなことがあったら「靴を食べてみせる」としている。

実際のところ、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、モナコでの戦略に対するヨスの不満に対し、「モナコは危険だからリスクを負いたくなかったのだ」と語り、次のように付け加えている。

「目標はルクレールとの差を広げることだったし、それは成功したよ」

■今年のレッドブルF1マシン特性はペレスの方に合っている

一方、かつてウィリアムズやトヨタで活躍した元F1ドライバーであるラルフ・シューマッハは、モナコではペレスのパフォーマンスがフェルスタッペンを上回ったのは、今年のレッドブルF1マシンの特性によるものだと考えている。

「私はセルジオがマックス・フェルスタッペンのような一貫性を持って終わるとは思わない。だが、モナコでは週末を通して彼の方がいいドライバーだった」

シューマッハは母国ドイツの『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』にそう語ると次のように付け加えた。

「マックスは非常にアグレッシブなドライビングスタイルを持っている。それは、このマシンのコンセプトはセルジオにより合っているということなんだ。マックスはこの機会にチームメートから学ぶことができるよ」

ヨス・フェルスタッペンも、現時点での問題の一部は2022年のレッドブルF1マシンがペレスの方にうまく合っていることだと認めている。

1994年から2003年にかけて5チームから通算107戦に出走した経験を持つ50歳のヨスは次のように語った。

「マシンに端を発するものなんだ。それは彼(マックス)のドライビングスタイルに合った特性をまだ持っていないんだ」

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