モナコ自動車クラブの会長を務めるミシェル・ボエリが、F1モナコGPの将来に関するF1オーナーのリバティ・メディアとの交渉が困難な状況となっていることを認めた。
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■モナコはF1オーナーの要求すべてを飲むことはできない
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の議員でもあるボエリは、『Monaco Info(モナコ・インフォ)』に対し、交渉における最大の問題点はリバティ・メディアがモナコGPの運営を“自分たちでコントロールしたい”と望んでいることだと次のように語った。
「つまり、コース、商業面、表彰式、マーシャルなど、すべてを支配させろということなんだ」
「申し訳ないが、私に言わせれば、我々は79回グランプリを行ってきたわけだし、彼らの要求すべてに従うつもりはないよ」
■レースの独自性が不可欠
「柔軟性がないと思うかもしれないが、私は今でも、モナコに関してはよそを手本にするようなグランプリではないと思っている」
「リバティの考えとは逆に、それぞれのレースの独自性が不可欠なんだ」
■交渉の余地はわずか10パーセント?
モナコのF1開催契約は先週末のレースが終わった時点で切れている。2023年以降もF1きっての伝統レースであるモナコGPがカレンダーに残るかどうかは今後の交渉次第ということになる。
だが、ボエリは、交渉によって少なくとも「本質的な話題」については合意に至っていると語り、次のように続けた。
「差しあたり、我々は継続的な対話を行い、全員がそれぞれの役割を果たしていくことになる。つまり、彼らは我々の持つアドバンテージを奪おうとするし、我々はそれを維持しようとしていくわけだ。彼らと我々はどちらも完全に面食らっているわけじゃないよ」
「まだ10パーセントくらいは交渉の余地があるんじゃないかな」。