今季序盤は最大のライバルであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を大きくリードしてドライバーズランキングトップに立っていたルクレールだが、バルセロナで行われた前戦スペインGPではエンジントラブルによるリタイアとなり、逆にフェルスタッペンに6ポイントの逆転を許してしまうことになった。
■再びトラブルが起こるとは思わないとルクレール
バルセロナでルクレールのマシンに発生したエンジントラブルは、ターボとMGU-H(熱エネルギー回生システム)の不具合だったとされているが、フェラーリではその原因を解明して対策を行ったとも伝えられている。
「僕はチームを信頼しているし、再び起こることはないよ」
今週末にホームグランプリを迎えることになるモナコ出身のルクレールはそう語ると次のように付け加えた。
「すでに原因が突きとめられているのはいいことだよ」
■モナコではフェラーリが有利?
今週末に行われる第7戦モナコGP(29日決勝)の舞台となるモンテカルロ市街地サーキットではフェラーリの方がレッドブルよりも有利だと考えられている。
長いストレートがない狭い市街地コースでは、レッドブルが直線スピードでの優位性をうまく発揮することができないと想定されているためだ。
そのことについて質問されたルクレールは、次のように答えている。
「僕らが有利かどうかはわからないよ。だけど、サプライズはあると思うよ」
■フェラーリが明確なチームオーダーを発令する可能性も?
ひょっとすると、その“サプライズ”のひとつは、フェラーリが明確なチームオーダーを発令し、カルロス・サインツが今後ルクレールのサポート役に回ることがはっきりすることかもしれない。
実際のところ、バルセロナではレッドブルがチームオーダーを発令し、前を走行していたセルジオ・ペレスにフェルスタッペンを先行させるという戦術をとっていた。すでにルクレールとサインツの間に39ポイントもの差があることを考えれば、これまでチームオーダーは出さないとしてきたフェラーリも同じようなやり方をとる可能性は十分過ぎるほどにあるだろう。
その可能性について尋ねられたルクレールは次のように答えた。
「僕がそういう決定をするわけじゃない。マッティアに聞くべきだよ」
「僕は何もそういう話はしていないし、何も聞いていないよ」
「レッドブルは意図を明確にしている。そして、カルロスがもっとマシンに慣れるのは時間の問題だ。でも、僕もそれに頼りたいとは思わないよ」
■モナコのないF1はF1ではない
一方、F1有数の伝統レースであるモナコGPだが、噂では今年が最後の開催になる可能性が大きいとも言われている。
そのことについて質問された24歳のルクレールは、次のように答えている。
「モナコのないF1はF1ではないよ」
「ドライバーにとって予選でこれほどアドレナリンが出るサーキットはほかにないよ。でもレースだってすごく楽しいし、ドライバーにとっては最大の挑戦のひとつなんだ」