2005年と2006年のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、今年はこれまでとは大きく異なる新しいF1技術レギュレーションを始め、チーム予算などに関する新しいルールが導入されたものの、少なくとも今のところは、F1がこれまでずっと抱え続けてきた問題は解決されていないと考えている。
■F1チーム間の差は解消されていない
「このカテゴリーをもっと平準化する必要があるよ」
そう語った40歳のアロンソは母国スペインの日刊スポーツ紙である『AS』に次のように続けた。
「ほかのマシンを追いかけ、オーバーテイクできるという部分では改善されている。だけど、チーム間にはまだすごく大きな差があるし、それは新しいルールが目指していたものではないはずだ」
「レッドブルもしくはフェラーリを後ろに置いたとしても、それでも彼らは表彰台に上るだろう。昨年までのメルセデスと同じようにね」
「F1の大きな課題は、コスト削減を行い、コスト上限値を定め、共通パーツを導入しても、それでもまだ1位と12位の間に2秒の差がある唯一のカテゴリーであることだよ」
■FIAのレース運営にも信頼が持てない
アロンソはまた、自身もほかのドライバーたちも、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のレース運営に関して懸念を抱いていると主張している。
「一番心配なのは、レース運営とスチュワード(競技委員)に関することだ」
第5戦マイアミGP決勝では9位入賞でポイントを獲得できたかと思ったものの、レース後にペナルティが科されて11位に降格させられてしまったアロンソはそう語ると次のように付け加えた。
「これまでに行われたすべての変化に関して、彼らはあまりうまく適応できていない。現時点ではそれがドライバー全員にとっての懸念だよ」。