メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが今年のF1チャンピオン最有力候補だと考えていることを認めた。
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■序盤の後れを取り戻し始めたフェルスタッペン
2022年のF1シーズン序盤はフェラーリが優勢に立っており、現時点でもドライバーズランキングはシャルル・ルクレール、コンストラクターズランキングでもフェラーリがトップに位置している。
だが、開幕戦バーレーンGPと第3戦オーストラリアGPをマシントラブルによるリタイアで終えていたフェルスタッペンだが、第4戦エミリア・ロマーニャGPと第5戦マイアミGPでは連勝を達成し、一時は大きく開いていたポイント差をかなり縮めてきている。
■今季の最有力チャンピオン候補はフェルスタッペンか?
ヴォルフは、今年も昨年のF1チャンピオンであるフェルスタッペンが一番タイトルに近い存在なのは確かだと母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』に次のように語った。
「昨年、マックスは今より悪いクルマに乗っていたが、それでタイトルを獲得した。今、彼は最速のクルマを手に入れており、すべてがやりやすくなっている。振り子は彼に有利に振れているよ」
■メルセデスも諦めてはいないとトト・ヴォルフ
一方、昨年までコンストラクターズタイトル8連覇を達成してきたメルセデスだが、2022年型マシンには競争力がなく、現時点ではレッドブルやフェラーリとまともに戦える位置にはいない。
F1関係者の中には、メルセデスは2022年型マシンの設計において根本的なミスを犯してしまったのだと考えている者もいる。
だが、ヴォルフは、メルセデスがすでに2022年シーズンを諦めたと結論づけるのは間違っていると主張している。そして、今季のF1第6戦スペインGP(22日決勝)が開催される今週末のバルセロナ・カタルーニャ・サーキットでは、マシンに施された改良によって「小さなマイルストーン」を達成できるだろうと考えている。
「我々が望んでいるのは、物事が別の方向に進み始めることだ。我々は学ぶことが得意なんだ」
■フェラーリは塗装の見直しで1kg軽量化か?
しかし、ライバルのフェラーリもバルセロナには大幅な改良を施したマシンを持ち込むことになっている。そして、フェラーリでは塗装の見直しだけで、ほぼ1キログラムの軽量化を実現していると伝えられている。
このことについて質問されたヴォルフは、次のように答えている。
「我々は今年ずっとそうしてきたよ。我々はすでに最も軽い塗料を使っているんだ」。