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ハミルトンに逆風?アクセサリー禁止問題ではF1ドライバー団体の会長もFIAの判断を支持

2022年05月17日(火)20:43 pm

F1ドライバーたちによる任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の会長を務めるアレクサンダー・ブルツが、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)が求めているレース中のアクセサリー類着用禁止には「正当な理由がある」と語った。

■レース中のアクセサリー類着用禁止を決めたFIA

FIAはレースでの安全性をより高めるために、マシンに乗る際には宝飾品等を身につけることを一切禁止するというルールを厳しく運用することにしている。

これは2020年のF1第16戦サヒールGPにおいて当時ハースに所属していたロマン・グロージャンが大きな炎につつまれる大事故が発生したことがきっかけとなって安全ルールの見直しが行われたことによるものだ。

■レースのボイコットも示唆したハミルトン

だが、7回F1チャンピオンとなった実績を持つルイス・ハミルトン(メルセデス)はこのアクセサリー類禁止というルールに強く反発し、今季の第5戦マイアミGPが行われたマイアミ・インターナショナル・オートドロームでの記者会見では、アクセサリー着用が認められなければレースをボイコットするとまでコメントしていた。

結局、FIA側が、すぐにはずすことができない鼻ピアスなど特定のアクセサリーに関しては2レースの特例を認めたことで、ハミルトンもマイアミでのレースには無事出走。そして今週末にバルセロナで行われる第6戦スペインGP(22日決勝)にもハミルトンが出走することは確定的な状況となっている。

しかし、新会長のモハメド・ベン・スレイエムが率いるFIAでは、第7戦モナコGP(29日決勝)以降は一切の例外は認めないという姿勢を崩していないと伝えられており、今後ハミルトンがこの問題に関してどういう動きを示すかに注目が集まっている。

■FIA支持の考えを表明したGPDA会長

こうした中、現在もGPDA会長を務める元F1ドライバーのブルツは、この問題に関して自分はFIAの決定を支持する立場だと認めている。

「このルールには正当な理由があるんだ」

母国オーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』紙にそうコメントしたブルツは次のように付け加えた。

「しかし、このメッセージを伝えるためには、もう少し違うアプローチをとった方がよかったんじゃないかと思うよ」

実際のところ、この問題に関しては、FIAがドライバーのアクセサリー類や下着類まで管理する動きに出たという面が強調され、ハミルトン以外にも結婚指輪まではずせというのは行きすぎだという声をあげているドライバーもいる。

だが、大方の傾向としては、ルールはルールであり、ハミルトンのような形の抵抗は大人げないと考えているF1関係者やメディアの方が多いようだ。

■違反者には罰金やポイント剥奪も。どうするハミルトン?

これまでに報じられたことによれば、仮にハミルトンやそれ以外のドライバーがFIAが禁止するアクセサリーを付けた状態であってもレースの出走が認められないということにはならないようだ。

だが、違反したドライバーには高額の罰金が科されることになると考えられており、数レースにわたって違反を続けるドライバーにはポイント剥奪というペナルティが科される可能性もあると言われている。

ともあれ、今週末のバルセロナでも、ハミルトンがこの問題に関する質問攻めに合うことになるのは間違いないだろう。

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