マックス・フェルスタッペンが、2029年以降もレッドブルで走っているかどうかは、現時点ではわからないとほのめかした。
■2028年まで契約があるフェルスタッペン「去る理由はない」
昨年、念願のF1チャンピオンとなった24歳のオランダ人ドライバーであるフェルスタッペンは、今年の3月にレッドブルと2028年までの長期契約を結んだことを発表。噂によれば、これによりフェルスタッペンは年間5,000万ドル(約64億6000万円)を超える途方もない報酬を手にすることになると考えられている。
「このチームにいるのは本当に心地いいんだ。去る理由など何もないよ」
『motorsport-magazin.com』にそう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「僕たちはうまくやれているし、競争力のあるパッケージを持っている」
■レッドブルとの契約が切れてもまだ31歳だし「選択肢はある」
しかし、フェルスタッペンは、現在の契約が満期を迎えた後に関してはまだどうなるかわからないとも示唆している。
「契約終了時には、僕はまだ31歳なんだ」
「だから、まだ続けるかどうかの選択肢が僕にはある。契約期間が終わっても、僕はまだ年寄りになるわけじゃないからね」
■相手によって「違うアプローチをする」
一方、F1関係者の中には、2021年にF1チャンピオンになったことでフェルスタッペンの成熟度が増したと考えている者も少なくないようだ。
そうした見方をしている者たちによれば、今年、現時点ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)とフェルスタッペンがタイトル争いを演じているものの、ルクレールとホイール・トゥ・ホイールのバトルを展開する際のフェルスタッペンのドライビングには昨年ルイス・ハミルトン(メルセデス)と争っていたときほどの激しさがなく、より落ち着いた戦い方をしているように見えるという。
そのことを尋ねられたフェルスタッペンは次のように答え、それは相対するドライバーによって違ってくるのだと主張している。
「もちろん、ドライバーはみんな少し違うよ」
「ディフェンスや攻撃の仕方が違うんだ。だから、どのドライバーに対しても少し違うアプローチをすることになるのさ」
■モナコGPに代わるレースはない
フェルスタッペンは、先週末には今年のF1モナコGP(29日決勝)に向けた準備が進むモンテカルロ市街地サーキットを訪れ、そのコース脇から、現在ランキングトップに立っているルクレールがかつてニキ・ラウダがステアリングを握っていた1974年型フェラーリマシンのデモンストレーション走行を行い、ウォールにクラッシュしてしまったところを目撃していたという。
そのモナコに関しては今年で現在の開催契約が満期を迎えることになっている。そして、最近の噂では、アメリカのマイアミやラスベガスといった新天地に軸足を移しつつあるF1カレンダーから姿を消す可能性もあると言われている。
「モナコを(ほかのレースと)置き換えることはできないと思う」
世界3大自動車レースのひとつに数えられるF1きっての伝統レースであるモナコGPに言及しながらそう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「そこには異なる文化もある。だけど、それもいいことだと思う。いつも同じ文化の中で走るのはつまらないからね」。