アルピーヌのチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーが、フェルナンド・アロンソとの契約延長に向けた交渉は今季のF1第10戦イギリスGP(7月3日決勝)が行われるシルバーストンで開始するつもりであることを明らかにした。
昨年、アルピーヌで3年ぶりにF1復帰した2005年と2006年のF1チャンピオンであるアロンソは、少し前に、あと数年はレースを続けるつもりだと語っていた。
■アロンソはあと3年か4年は続けるとデ・ラ・ロサ
同じスペイン出身の元F1ドライバーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、アロンソが2022年末でF1を引退することなどありえないと考えている。
「そうなら私は非常に驚くだろうね」
『DAZN(ダゾーン)』にそう語ったデ・ラ・ロサは次のように続けた。
「彼は40歳だが、肉体的には非の打ちどころがなく、彼としての最高のレースをしている。彼は健康だし、熱心で、4輪のことだけを1日24時間考えていると言えるよ」
「フェルナンドはまだ3、4年はやるよ」
■アロンソのアルピーヌ残留は微妙な状況に?
だが、今年でアルピーヌとの契約が切れるアロンソが2023年もアルピーヌで走ることになるかどうかは別の話だ。
ルノーの事実上のワークスF1チームであるアルピーヌはすでにフランス人ドライバーのエステバン・オコンと2024年までの契約を結んでいるが、2023年にはそのチームメートとして2021年のF2チャンピオンである21歳のオスカー・ピアストリを起用したいと考えているようだとの噂がささやかれている。
また、アロンソの方も、不運もあって今季はまだ2ポイントしか稼げておらず、オコンとの差がすでに22ポイントにまで広がっていることに苛立っているようだ。
今季からアルピーヌのチーム代表を務めているオットマー・サフナウアーは、アロンソの母国スペインの日刊スポーツ紙『AS』に次のように語っている。
「もちろん、それはすごく苛立たしいさ。だが、彼は大丈夫だよ。そして我々もフェルナンドも、どちらももっと上を目指したいと思っている」
「よい面は、パッケージがうまく機能していることだ。だから、頑張っていくことができるよ」
■アルピーヌの課題もポーポイズ現象対策
ザフナウアーは、今年のF1エンジンの力関係について、「フェラーリがどこよりも少し先を行っている」と認めた上で、ルノーエンジンは「ホンダやメルセデスに対してはうまくやれている」と主張している。
しかし、シャシーに関しては、アルピーヌ2022年型マシンにはまだ改善の余地が多く残されているとサフナウアーも認めている。
「ポーポイズ現象(高速走行時にマシンが上下に振動する現象)があるため、高速コーナーに合わせることで低速コーナーを妥協しなければならないときもある」
そう語ったサフナウアーは、今後段階的に改良パーツを投入していく予定だと次のように付け加えた。
「新しいパーツを、スペイン(第6戦/22日決勝)、その2戦後(第8戦アゼルバイジャンGP/6月12日決勝)、そして第10戦(イギリスGP/7月3日決勝)で投入することになる。途切れることなく開発を進めていくよ」
■アロンソとの交渉は7月のシルバーストンから
そして、アルピーヌとアロンソが2023年も一緒にやることになるかどうかの話し合いが始まるのも第10戦イギリスGPが開催されるシルバーストンでのことになるようだ。
「それに関しては、シルバーストンから話をすることになるだろう」とザフナウアーは語っている。